大切なのは“ゲームとの付き合い方”

これまでゲームが人間(とりわけ子供)に与える影響について、いくつかの研究事例をピックアップして紹介してきた。

筆者の主観もまじえつつだが、まとめると以下のようになる。

・暴力的なゲームによって高まる攻撃性は、従来思われていたよりも限定的である

・ゲームによって能力が向上する場合がある

・ゲームによって社会性が高まる、低下するという両方の説がある

・ただし「長時間のゲームのやりすぎ」には、共通して否定的な研究結果が多い

ゲームのやりすぎについては社会性低下だけでなく、もっと直接的に健康被害をおよぼす場合がある。ロシア、中国、韓国をはじめ世界中で“ゲームのやり過ぎで死亡する若者”が問題となっているのだ。

死因も過労、ストレス、栄養失調、肺塞栓症(エコノミークラス症候群)など、とてもゲームが原因とは信じたくないような報告が続いている。

日本はここまで極端なことにならないかもしれないが、親としてはゲームがもたらすメリット・デメリットをしっかり把握し、子育てに活かしていきたい。

大切なのは“ゲームすべてを排除する”ことではなく、“ゲームをしても悪影響を受けないように子供を育てる”ことではないだろうか。

パソコン誌の編集者を経てフリーランス。執筆範囲はエンタメから法律、IT、教育、裏社会、ソシャゲまで硬軟いろいろ。最近の関心はダイエット、アンチエイジング。ねこだいすき。