「僕、“U.S.A.のお兄さん”と思われているんで(笑)」
――昨年は「U.S.A.」(1992年に発売されたユーロビートソングのカバー)がちびっ子たちにも大流行しました。こんなに小さい子どもたちに人気が出るという予感はありました?
まったく思っていなかったですね。曲そのものが持っている独特の音に今の音も足しながら、あの歌詞、ダンス、すべてのピースがたまたまこのタイミングでうまくハマったんだろうなと。
そこに自分はただ、一生懸命楽しんで歌っていこうと。それだけをいつも思いながらやっています。
――その「楽しんで」というところが子どもたちにも伝わっているんだと思います。ファン層の拡大は実感されていますか?
先日、テレビの音楽番組で保育園の子どもたちと「U.S.A.」を一緒に踊ったんです(『CDTV 卒業ソングSP』TBS系)。
どういうところに行きたいかって番組の方に聞かれたときに、純粋に踊れる小学生、中学生、高校生と踊るのも楽しそうだと思ったんですが、今回はもっと無垢な時代の子どもたちに会いに行きたいと思って。子どもたちも大歓迎してくれて、こんな小さい子まで知ってくれているんだっていうことは純粋に嬉しかったですね。
子どもがいる同級生とか後輩からも、今回DA PUMPとしての情報ではなく(子ども向け映画出演というところから)僕の情報が入ったことに「すごいね」と言ってもらえたことも嬉しかったですし。「U.S.A.」があったからこそ今回の機会もいただけたと思うので、純粋にありがたいですね。
今回の映画でもきっと、見に来てくれたお母さんが「『U.S.A.』のお兄さんがエースの声をしているんだよ」って言ってくれると思いますし。そう、僕、“「U.S.A.」のお兄さん”だと思われているんで(笑)。それはもちろん嬉しいことです。
子どもたちにとって何かに憧れを持つきっかけになってほしい
僕自身、子どもの頃はレーサーになりたかったんです。
その後、ダンスと出会ってからは真剣にダンスに打ち込むようになって、この世界に飛び込むチャンスをいただいてどんどん変わっていったので、僕の今やっていることが、子どもたちにとって何かに憧れを持つきっかけになってくれればいいなと思います。
――「U.S.A.」を通して日本中の子どもたちと触れ合ったことが今回のエース役に生きた部分はありましたか?
僕、もともと大人と遊ぶより子どもと遊ぶ方が好きなんです。友達が子どもを連れて遊びに来てくれても、友達本人より子どもと一緒にいるほうが多いタイプで。
今、グループのイベントで握手会をやるとちっちゃいお子さんがいっぱい来てくれるようになったんですが、彼らには純粋無垢なパワーをもらえるんですよね。ちっちゃい子ども独特のにおいも好きだったりするので、子どもと遊ぶのが好きな自分でよかったなと思いますね。
――エース役を機に、これからもいろんな子ども向けアニメに挑戦してほしいです。
それはもういただけるものがあるならやりたいですけど、あえて言うとしたら悪役をやってみたいですね。悪いヤツをやってみたいな。子ども向けでもとにかく一回、引くぐらい悪い役をやってみたいですね(笑)。ふり幅大きくしていったほうがいいと思うので。
僕自身、自分の芯はありつつも、いろんなところから入ってくる情報を入れたいと思うタイプなので、なんでもやらせていただけるならやっていきたいです。
「今日という日は1回しかない」
――子どもはエースのように“じゆうきまま”。かわいい反面、子どもが言うこと聞かないと疲れ切っているママは多いです。ときには手を上げてしまって後悔したり…。
難しいんだろうと思いますね。親子に限らず、現代は虐待って言われがちですし。でもそれは愛をもってちゃんと接しているっていうことだと思うんです。
自分たちが子どもの頃も、必ずしも体罰ではなく教えてもらう手段の一つとしてそういう行動もあったと思います。
言葉でいくら言っても限度があるのだろうし。
疲れることはたくさんあっても今しかないわが子の成長だと思って、自分しかできない愛情の注ぎ方で接していってほしいと思います。今日という日は1回しかないので。
その場面その場面を今日一日のメモリーとして刻めるようにちょっと意識を変えれば、ストレスもちょっとは軽減するのかな。
「あのときこうすればよかった」と思ってもできないですから。
子育てにかぎらずすべての場面で言えることですけど、“あの時”は今なんだからっていうことをいま一度、思い出せたらいいですよね。
疲れてくるし、家のこともやらなきゃいけないし、何もかも…ってなるとなかなかそういう意識から遠のいてしまう部分はあると思うんですけど、いま一度、その瞬間は今しかないんだってことを思って、楽しもうと思っていただけたら気持ちもちょっとは明るくなるんじゃないかなと思いますね。
――音楽の力も借りながら。
そうですね!いい音楽は、本当に助けになってくれると思います。子どもが純粋に聴く音楽、子どもが好きになる音楽、ママ自身が好きな音楽でもいい。いっぱい聴かせてあげた方がいいと思いますね。
“じゆうきまま”でやりたいことにのびのび向かうエースと、“楽しんで歌う”ことで日本中を熱狂させるDA PUMPのボーカル・ISSAさん。
そんな2人の魅力が溶け合った音楽と、仲間の大切さに素直に感動できる「映画 きかんしゃトーマス Go!Go!地球まるごとアドベンチャー」で、ちびっ子もパパ・ママもみんな一緒にすてきな世界一周旅行に出かけてみてはいかがでしょうか?