もう我慢できない、こんな人とは離婚してやる! そう決意したものの、離婚は決して簡単なことではありません。

そして、一度切り出してしまうと夫婦の仲は決定的に溝が生まれてしまうものです。

早まって「離婚して!」と言ってしまう前に、もう一度「自分はどうしたいのか」を確認してみましょう。

1. 離婚したい理由に正当性があるか

長年夫のモラハラに耐えてきたけど、もう我慢できない。また、夫の浮気が発覚して愛情がなくなったり夫以外の男性を好きになってしまったり……。

離婚したいと思う理由は人それぞれですが、それを夫に伝えたとき、理解が得られるでしょうか。

結婚は、交際と違って法律によって取り決めのある制度です。お互いが納得して終わる協議離婚になれば良いですが、夫が理由を受け入れてくれなかった場合、家庭裁判所で調停を行い、調停員に決めてもらう調停離婚となる可能性もあります。

たとえば、「ほかに好きな人ができたから」と訴えても、夫との夫婦関係が破たんしていると認められなければ離婚は難しくなります。

民法では、夫婦は協力して家庭を守り生活していくことが「義務」となっているので、妻側の一方的な理由では離婚できない場合があることを忘れてはいけません。

2. 関係の修復は可能か

その上で、本当に夫との関係は終わってしまっているのか、もう一度考えてみる必要があります。

ほかに好きな人ができた場合でも、その原因が夫の無関心であったり長年のセックスレスであったり、「本当に関係の修復は不可能」と思うなら離婚を進めることができます。

しかし、たとえばケンカの延長で今だけ嫌気がさしている、冷静に考えてみたら夫への愛情が残っているなどのときは、焦って離婚することはおすすめできません。

「離婚しなくても、夫との関係を続けられる」可能性があるのなら、そちらに力を割いてみるのが夫婦として持つべき姿勢です。

努力したけどダメだったとき、また夫の暴力やセックスレスが変わらなかった場合などは、すぐに離婚を進めるのが良いでしょう。