2.恥じらいを捨て切らない
子どもができると“身内感”が急速に強まり、「遠慮し合う時期はとっくに過ぎた」と考えるようになるのでしょう。
筆者の周囲だと、口では「恥じらいなんか、逆にめんどくさい」と言い出す人が多いかなぁ。
中には「あくびやおならを見られてもかまわない。仕方がないから」と、生理現象にかなり寛容な方々まで。確かに、一緒に暮らしていれば、そういう困ったシーンを目撃されることも出てきちゃいますよね。
しかし、その"身内感"に負けて、妻が恥じらいを完全に捨て去ってしまうのは、やはり危険です。己の何もかもを開示していると、相手が自分に憧れてくれる要素がなくなる。結果、まったくドキドキがなくなっちゃうんです。
夫は妻に、だんだん「確かにラクだけど、おまえは女っていうよりオカンだな」という目を向けるように変わってきます。
「もはや女としての魅力は感じていないんだよーだ」という態度を露骨に示す、夫の失礼さに接する毎日。妻も、相手に敬意をはらえなくなってしまうでしょう。
大切な人と思ってもらうには、ある程度の緊張感も必要です。
「見られるのは恥ずかしいな」と思うことの一つや二つ、秘密としてとっておいては?
美顔ローラーを使っている姿は夫に見せないとか、洗濯物を取り込んだら自分の下着を隠すとか、ね。
3.子どもの前でも礼儀あり!
飲み会で、隣の席の人がグラスを落として割ってしまったら、あなたならどうしますか?
「大丈夫ですか? お怪我はありませんか?」と隣の人を気遣うのがベストアンサー!
あとは、グラスの破片はお店の人が片づけてくれるとしても、こぼれたアルコールがそれ以上浸水領域を拡大しないよう、おしぼりや手持ちのティッシュで小さな堤防を作ったりして、手助けもしますよね。
ほとんどの日本人は、他人に対してなら「相手に恥をかかせない」という大人の態度をとることができます。
では、自宅で晩酌している夫婦の間で同じことが起きたら?
途端に「ちょっと、何やってんのよアンタ! うわっ、ビールくさっ!」などと大声を上げたり、「どうしてくれるのよ! このグラス、結構高かったのに(キーッ)!!」と現実的すぎる反応をしたり。赤の他人にはしないような勢いで、相手を猛烈になじってしまう人もいるのでは。
もっとひどいと、「もーっ、ホントに頼りないんだから。あんたはパパみたいにならないでちょうだいよっ。パパって本当にダメね!」と、子どもの前で恥をかかせるようなことを口走ってしまったり!
そこで、なぜ「怪我はない?」と聞けないのでしょう。
他者には思いやりを持って接するのに、自分の旦那さんだと容赦なく当たってしまう。それは、心のどこかに「許されるだろう」という、一種の甘えがあるから。
でも、子どもの前でパパの権威が失墜するような言動を繰り返していると、愛は枯渇していくことに……!
考えてみれば、夫婦の出発点は他人でしたよね。
子どもができてなおさら「親しき仲にも礼儀あり」ってこと。原点を忘れず、お互いの立場を尊重して気遣い合ったほうが、夫婦の仲は持続することが多いと思います。
参考になれば幸いです。