トニー賞、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞しているシュラー・ヘンズリーさんは、『屋根の上のヴァイオリン弾き』の主人公テヴィエのナンバー「IF I WERE A RICH MAN」を、軽妙さと少しの悲しみを織り交ぜ、朗々とした歌声で聴かせます。
シュラーさん、この作品に出演していないとは信じられないくらいに、生き生きとしたテヴィエです!

飄々とした存在感が印象的だったジョシュ・グリセッティさんは『シー・ラヴズ・ミー』より「TONIGHT AT EIGHT」を披露。
街灯をたくみに使い、コミカルにチャーミングに演じていきます。
ジョシュさん、『キャバレー』のMC姿でも、その不思議な存在感をアピールしていましたので、そちらのシーンもお楽しみに。

今年のトニー賞主演男優賞ノミネートもされた、今もっとも"旬"なブロードウェイスター、トニー・ヤズベックさんの印象的なシーンはこちら。

『フォーリーズ』より「THE RIGHT GIRL」。
タップダンスで魅せる、ビッグ・ナンバー!
稽古場からすでに、ショー・ストップを予感させる、大迫力のシーンでした。
ダンスもすごいですがトニーさん、歌声ももちろん素敵ですよ~!

こちらはナンシー・オペルさん(写真右)と、エミリー・スキナーさん(左)。

ナンシーさんは『ユーリンタウン』でトニー賞主演女優賞候補に、エミリーさんは『サイド・ショウ』でトニー賞主演女優賞候補になっている実力派!
ナンシーさんは驚きのカブリモノで場を沸かせたかと思えば、『キャバレー』の「SO WHAT?」をしっとり聴かせます。
エミリーさんも『リトル・ナイト・ミュージック』の「SEND IN THE CLOWNS」を美しい歌声で切ない世界を作り出していました。うっとり。

ドラマチックな歌声を響かせるブリヨーナ・マリー・パーハムさんは『キャバレー』のタイトルソング「CABARET」などを披露。
このシーン、キャバレーのバンドに扮する柚希さんたちの姿にも注目してください!

駆け足の紹介でしたが、"凄い"の感覚が麻痺してきそうなくらい、超・実力派揃いのキャストです!
彼らの歌は、歌声の迫力はもちろん、歌そのものにドラマ性を感じさせる厚みがあるのです。
さすが、本場ブロードウェイ仕込み!
というか、ここ、ホントに日本ですか!? と、めまいがしそうになる豪華さ。

そして改めて、ハロルド・プリンスの功績と、彼が生み出した魅力的なキャラクターの数々を実感。
もしこれらの作品、これらのキャラクターがいなかったら、ミュージカルというジャンル、かなり味気のないものになっているに違いありません。
ブロードウェイの、そしてミュージカルの軌跡と奇跡が詰まった作品『プリンス・オブ・ブロードウェイ』、開幕はまもなく。必見です!!

【公演情報】
・10月23日(金)~11月22日(日) 東急シアターオーブ(東京)
・11月28日(土)~12月10日(木) 梅田芸術劇場 メインホール(大阪)

★ぴあ貸切公演特典★
来場者全員に柚希礼音さん生写真をプレゼント。
東京...11/7(土)
大阪...12/3(木)・12/8(土)
※各オリジナルカットです。
【チケットぴあ】

取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)

ぴあの編集担当。特に演劇界隈に出没することが多く、げきぴあが主戦場。ミュージカルに多大な愛を注いでいますが、小劇場も歌舞伎も愛しています。取材・執筆・撮影までひとりでやっちゃいますが、本格的に写真を学びたい今日この頃。げきぴあ:チケットぴあの演劇専門サイト。ミュージカルから小劇場、歌舞伎まで、演劇関連情報を幅広く扱っています! 充実のロングインタビュー、開幕・稽古場レポートなども。

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