「蜜柑」「林檎」「怪獣」「救急車」「餃子」「苺」「兎」「象」「豚」「宇宙人」などの具体的な概念を表す漢字は数回見せただけで覚えてしまいます。
近くに小さい子どもがいたら試してみてください。
ひらがな表はアラビア文字を見せられているのと同じ!?
さて、子どもにひらがな50音表をトイレに貼って「覚えなさい!」とするのはアラビア文字を見せて「覚えろ」と言っているのと同じこと。
意味のない記号の集合体を見せられている状態です。
私達大人はアラビア文字を記憶することなんか不可能です。
それでも、子どもはみんな生まれて数年のうちに日本語が話せるようになるくらい記憶力が高いので、このアラビア文字と同類の似たような形のひらがな50音もいつの間にか覚えてしまいます。
では、漢字を教えてなんの意味があるのでしょう。
それは言葉として文字を頭に入れることにより本を読めるようになることです。
単語として読めないと声にすら出せない「英語」、拾い読みできてしまう「ひらがな」
英語で書かれた本を読む時、アルファベット一文字一文字を知っていても、「icecream」「apple」など言葉として単語が頭に入っていなければ、本に書かれた内容を声に出すことも理解することもできません。
ところが、“ひらがな”という文字は、文字と音とがl文字1音、1対1で対応しているため、どんなに難しい内容のものでも、ひらがなで書かれてさえいれば、音を拾って声に出すことは出来ます。
こんな感じです。
皆さんも、今から出てくるひらがなを声に出さないで読んでください。
拾い読みの例
「き」「し」「ゃ」「の」「き」「し」「ゃ」「が」「き」「し」「ゃ」「で」「き」「し」「ゃ」「し」「た」
これは、ただひらがな一文字一文字を拾って読んでいるだけで“拾い読み”といいます。 今、経験して頂きました。
絵本で読む場合は
「む・か・し・む・か・し・あ・る・と・こ・ろ・に・お・じ・い・・・・」
という感じです。
これは意味内容まで理解しないで読んでいる状態です。
これでは、本を読むスピ-ドが遅くなるため、なかなか本の楽しさを味わうことができません。