編集部:ツイートからは、子どもたちと接するスタンスにとてもポリシーを感じるのですが、てぃ先生が子どもと接する上で心がけていらっしゃることは、どんなことですか?
てぃ先生:そうですね…。
気をつけていることはいくつかありますが、あくまで僕自身の中でできた考えなので、「僕の考えに賛同してよ」とか、「誰かにそれを押し付けたい」というものではないのですが、それでもよければ…。
編集部:もちろんです!ぜひ、ひとつの意見としてお伺いできれば嬉しいです。
「基本的に子どもは叱りません」大切なのは大人が作っている環境を変えていくこと
てぃ先生:まず、基本的に気をつけているのは、何事も「決めつけない」ということです。
例えばおもちゃの取り合いが起きている場面を見たとしますよね。そういう時、「この子が正しくて、この子が悪い」というようには決めつけることはしません。
その場面でおもちゃを取ったように見えた子も、もしかしたら元々使っていたおもちゃを他の子に取られて、取り返しただけかもしれません。
ですから、まずは事実確認をしっかりしたうえで、声かけをするということを大切にしています。
編集部:なるほど。最初から結論ありきで関わらないということですね。
てぃ先生:そうです。あとは、子どもたちの自由にするということも心がけています。
例えば、ブロック遊びひとつとっても、大人だと「組み立てる」という遊びしか思いつかないですよね。でも子どもたちは、自由に遊ばせてみると、いろいろな方法で遊ぶことができるんです。
ブロックの場合、いくつか積み上げると棒のようになりますよね。その棒を的に見立てて残りのブロックを投げて当てる、という新しいゲームまで考えてしまうんです。
こういう場面を見ると、大人はすぐに「ブロックを投げるのは危ないからだめ」と言ってしまいがち。でも、周りのお友達にぶつけるわけではなく、しっかりとそれが正しいルールの中で行われているのであれば、僕はそれでいいと思うので、止めません。
まずはなんでも自由にやらせてみるということを大切にしています。
編集部:子どもたちが持っている文脈というか、流れをよく見ていないといけませんね。
てぃ先生:そうですね。
大人が「だめ」と禁止したり、注意したりする場面をよく見てみると、実は子どもが悪いわけではないことが多いと思うんです。
例えば子どもがうるさくしてしまうのは、子どもが悪いのではなく、「大人が騒いでしまう環境を作ってしまっている」から起こってしまうんですよね。
静かにしてほしいのならば、うるさくならないような活動を考えたり、そういう環境をつくってあげればいいのではないでしょうか。
また、「本当に騒いではいけない場面なのか」ということを考えることも大切だと思います。