諸外国と比べると、日本の子どもが特に低いとされる「自己肯定感」。

自己肯定感とは、無条件に自分に価値があると思える気持ちのことで、なにが起きても折れない心の素。

近年、子どもにこの自己肯定感をつけさせたいという親は増えているのではないでしょうか。

ですが、肝心のママの方が自己肯定感の低さから、子育てに悩むケースも多そうです。

自己肯定感の反対は自己否定です。

ことあるごとに、他のママと比べて落ち込んだり、ダメな母親だわと思ってしまうことは、多かれ少なかれ、誰にでもあるかもしれませんが、それがあまりに頻繁だと、子育てに支障が出てきてしまうことも。

大人になってから自己肯定感を高めるのは無理、ということはありません。

何があっても「大丈夫。」と思える 自己肯定感の教科書』を参考に、正しい認識と、今すぐにできる自己肯定感を高めるちょっとした習慣をご紹介します。

自己肯定感は一定とはかぎらない

本書の著者・中島輝さんによると、「自己肯定感は、人生を支える軸となるエネルギー」なのだそう。

同じ人間でも、エネルギーが満ち溢れている状態のときもあれば、エネルギーが枯渇していると感じられるときもありますよね。

ということは、自己肯定感は、状況や周囲の環境の影響を受けて、高くなったり低くなったりするということです。

また、育てられた環境によっても、自己肯定感の総量は変わってきます。単純な話、子どものころに親からほめられて育った子どもと、批判されて育った子どもでは、どちらが自己肯定感の総量が多いかは、明らかですよね。

ですが、たとえ自己肯定感が弱いまま大人になったとしても、それはマイナスではありません。

中島さん自身、自分に自信が持てず、なにをやってもうまくいく気がしなかった過去を乗り越えて、今があると言います。

彼に言わせると、自己肯定感が弱いということは、それだけ人の痛みが理解でき、人に優しくなれるという長所にもなりうるのだそうです。

自己肯定感が低いと、そんな自分まで嫌になったりしますが、そんな自分だからこそ許してあげることが大切なのですね。

自己肯定感のセルフチェックをしてみよう

それでは次に、今の自分の自己肯定感はどのくらいか、まず自分でチェックしておきましょう。

  • 朝、鏡をみて、自分の嫌なところを探していませんか?
  • SNSを開くたび、人からの「いいね!」を待っている自分がいませんか?
  • 出かける前の服選びに悩んでいませんか?
  • 「疲れた」「無理」「もういやだ」といったネガティブな言葉をつい言ってしまっていませんか?

もしすべて答えがイエスなら、あなたの自己肯定感は黄色信号かもしれません。

自己肯定感が弱まっていると、よいところよりも悪いところに目が行きがちになり、他人からどう見られるかばかりが気になってしまいます。

反対に自己肯定感が高いと、なんとなく気分がよかったり、初めてのことでもうまく気がしたりするでしょう。

とはいえ、どんなにデフォルトの自己肯定感が高い人でも、大切な人とケンカをしてしまったあとや、お気に入りの洋服にジュースをこぼしてしまったときなどは、一時的に気分が落ち込むものです。

自己肯定感を高めるのに遅すぎるということはない?

大切なのは落ち込んだ後の立ち直りの早さです。

自己肯定感が低ければ低いほど、「どうせ自分なんて」と立ち直ることさえも放棄してしまいがち。

その状態に慣れてしまうと、「いつもなんとなくもやもやしていて、なにをやってもうまくいかない」状態がデフォルトになってしまいますよ!

でも、安心してください。中島さんは、「自己肯定感は何歳からでも後天的に育てることができる」と断言しています。

ただし、感情はマイナスから一気にプラスには転じないもの。かならず一度、フラットな状態になってから、上がっていきます。

ですから、「自己肯定感が高い状態でも低い状態でも、一喜一憂しないことが大切」だと中島さんは助言しています。