子どもがグズグズしてなかなか準備をしなかったり、近所の人に挨拶ができなかったりして、やきもきしてしまうママにお教えしたいことがあります。
それは、そんなにがんばらなくっても、むしろ“テキトー”な方が、子育てはうまくいくということ。
それに…「子どものため」と思ってしていることが、実は自分が世間からよく思われたいから、なんて場合もあるのではないでしょうか。
今回は、未就学児を持つママに発達心理学、脳科学などから得たエビデンスに基づいた賢い子どもの育て方を伝えるハッピーエデュの代表・はせがわわかさんの『1人でできる子になる テキトー子育て 世界トップ機関の研究と成功率97%の実績からついに見つかった!』をご紹介します。
えっ、そこまでテキトーで大丈夫なんだ、と驚かれるかもしれませんが、テキトーとは放任という意味ではありません。子どもへの信頼と愛情をもって、あえて手や口をださないこと、それがはせがわさんの提唱する“テキトー子育て”なのです。
挨拶しなさいと言わなくていい
子どもが少し話せるようになると、大人と同様にマナーが守れることを子どもに期待してしまっていませんか? もしかしたら、それはちょっと性急すぎるかもしれません。
でも、ママたちの気持ちもわかります。誰もが子どもに寛容であるわけではない日本の社会では、周りの目をまったく気にしないことは難しいと思います。たとえば、近所の人が挨拶しているのに、我が子が無言でスルーしてしまったらたいていの親は、あわてて頭を下げさせようとするのではないでしょうか。
挨拶ができなかった子どもに注意しないと、将来、自分から挨拶のできない大人になるのではないか、と心配なママ、大丈夫です。
子どもは親のすべてを見ています。まず、親が挨拶すればいいのです。子どもはそれを見て、知っている人に会ったら、挨拶をするのは当たり前の習慣なのだな、ということを学びます。
ただし、すぐにではありません。あと、親ができることは、子どもができるようになるのを気長に待つこと、それだけです。
本好きな子どもにしたいなら
デジタル全盛のこの時代ですが、我が子には本好きになってほしい、と願う親は多いと思います。絵本にはお金を惜しまず使うという家庭の話もよく聞きます。
幼少期、それに続く、学齢期の読書習慣が、成人してからの読書習慣にダイレクトに影響を与えることは、想像に難くないですが、最近のデータでは、びっくりするようなことが報告されています。
第54回学生生活実態調査によると、1日の読書時間が0の学生は、48%、つまり半数近くの学生が本を読む習慣がないというのです。
絵本を読んであげる時期なら、親がたくさん読んであげればいいですが、自分で本が読める子になるためには、どうしたらいいのでしょうか。
答えは簡単。子どものそばで自分が好きな本を読むだけで、子どもは本好きになるというのです。この場合、ママが読むのはファッション誌でも育児書でも、紙に文字が書かれたものならなんでもOK。
その姿を見て、本を読むことは楽しいことなのだな、と子どもには伝わります。
本を読むことで、文字の知識、音韻意識、そして語彙力が身につきます。これらによって、言葉を理解したり、言葉を使って考えたりできる「国語力」が育ちます。