入学前の説明会、校長先生のお話。
「保護者の皆様、小学校入学前にお勉強に関しては幼児期から焦っていろいろ教え込まなくても、学校に入ってから担任がしっかり教えますから、何も準備してこなくても大丈夫ですよ」

本当にそうなんでしょうか。
「お勉強に関しては…」このフレーズが引っかかります。

入学前に身に付けるべきこと

お勉強以外に入学前に子どもに身に付けさせておいた方がよいことは、ざっとこんな感じです。

●45分間じっと座っている

●先生の話を集中して聞く力

●学習に向かう態度、姿勢

●自分で時間管理ができる。

●自分の持ち物管理ができる。

けれども、どれも曖昧な表現です。
“聞く力”や”学習に向かう態度“など口を酸っぱくして「授業中はしっかり聞いていなさい!」と子どもに言い聞かせても、簡単に出来るようにはならないからです。

では、具体的にどうしたらよいのでしょうか。

「聞く力」とは

・“わからない話”には集中できない!?

小学校の授業は一コマ45分間です。ですから、45分間は座っていなくてはなりません。

飽きてしまったからと席を立つことは許されず、かといって座って好きなことをやっていいのではなく、算数ならば算数、国語ならば国語の授業に集中しなくてはなりません。

でも、これは先生の説明が理解できないと難しいことなのです。

もし、あなたがフランス語がチンプンカンプンだった場合、フランス語の授業を45分じっと聞いていることができるでしょうか。おそらく10分くらいで席を立ちたくなるか、睡魔が襲ってくるでしょう。

私も昔、小学生に授業をしていましたが、算数の授業を一番熱心に聞いているのは算数が得意な子、国語の授業を一番熱心に聞いているのは国語が得意な子、運動が得意な子が体育に嬉々として参加していました。

“好きこそ物の上手なれ”で、“人は知っているからまた聞きたい”“得意だから興味を持つ”ものです。

もし、数も数えられないのに足し算、引き算の授業が続いたり、自分の名前すら読み書きできないのに国語の教科書の音読の時間が続けば、おそらく数分もしないうちに眠くなるか、モゾモゾ、ゴソゴソ動きたくなります。

また、わからないので“心ここにあらず“の状態になる子どももいます。
「朝、道端にあった犬のうんこは帰りはまだあるだろうか…」「家に帰ったらおやつは何を食べようかな…」など頭の中は結構忙しく空想しています。
そして、個人面談のとき担任から「お子さんは授業中、ボーッとしていることが多いです」と注意を受けたりします。

・“もう知っている事”はつまらない!?

よく“幼児期から知識を持ちすぎると学校の授業に新鮮味が持てなくなり、つまらなくなる”と言う人もいますが、そんなことはありません。
(※ただし、内容というよりも先生が抑揚のない声の出し方をするなど教え方がつまらなくて飽きることはあります。)

“知り過ぎていて授業がつまらなくなる“というより”わからないからつまらなくなる“ことの方が多いのです。知っているからこそ集中できるのが子どもです。
絵本だって、“て・に・を・は”まで一言一句丸暗記しているお気に入りのものを何度も読んでほしいとせがみます。

45分間の授業を受けるための集中力を付けるには“わかるから楽しい”状態にしておくことがポイントです。
そのために字が読めたり、先生のお話が理解できる言語能力をつけておく必要があります。