モテ声の作り方

では、どのようにすれば高い澄んだ声を出せるようになるのでしょうか。そのコツは笑顔にあるようです。

「ちょっと口角あげるだけでも、声の高さって変わります。笑顔でちゃんと口角を上げて話せば、ちゃんと高い声になるんです」(秋竹さん)

また語尾の使い方で、より優しい雰囲気を醸し出したり、人気のセクシーボイスに変身させたりすることも。

「さらに語尾の部分に余韻をもたせて語尾をちょっと伸ばすと、優しい感じに聞こえます。もちろん方言でも使えますよ。セクシー系は語尾の母音を伸ばして、長めにします。『●●なので』というとき、語尾の母音である『え』を伸ばすのです。『●●なのでぇー』という感じですね」(秋竹さん)

甘えた声はちょっと練習がいるようです。

「甘え声の作り方は、まず手で鼻つまんで、鼻に響かせるつもりで『あいうえお』って言ってください。その感じを覚えてから、手を放して『あいうえお』と言ってみましょう。甘えた感じの声になります」(秋竹さん)

出会ったばかりのころ、電話でやりとりするときにもモテ声テクが使えます。吐く息の量を減らして、単語の頭にアクセントを置き、腹式呼吸で話すと良いそう。相手からきれいに音が聞こえるようになるそうですよ。

自然に話すコツは?

普段使わない声が出せるようになるまでは、わざとらしくなる危険性があります。秋竹さんも一番大切なコツは「自然にやること」と言います。

「上手にしゃべるには、単語の頭で息を吐くことを意識してみてください。単語で2音目から6、7音目の頭をちょっと意識すると、早口にもならないし、噛んだりもしません」(秋竹さん)

せっかくいい雰囲気で話していても、お酒などでろれつがまわらなくなってしまっては台無し。そんなとき使える緊急回復法も教えてもらいました。

「ろれつが回ってこなくなったときには、『あっかんべー』をトイレに行って10回やるんです。すると滑舌よくなるんですよ。やり方は、『べー』とべろを思いっきり前に10回突き出すだけです」(秋竹さん)

酔っぱらっていないときでも、これをやると滑舌アップ。デートの前にやってもよさそうです。

「モテ声」を生かす言葉遣いテク

せっかくモテ声になっても、言葉遣いが悪ければ印象ダウン。どのような言葉遣いが男性に響くのでしょうか。

「語尾に『なにぬねの』は、絶対使って欲しいですね。『早く買ってきてよ』よりも『早く買ってきてほしいな』とか『もう行った?』を『もう行ったの?』といったように。そのとき『ね』『の』を使うときは、語尾を上げます。普段のお願い事をするときでも、効果がありますよ」(秋竹さん)

実際に秋竹さんも旦那様にお願い事をするときは、この「なにぬねの」を意識しているそうです。また、人間関係を円滑にするときに欠かせないお礼や挨拶の言葉にも、好印象にするコツがありました。

「第2音目を高くすれば、お礼やあいさつが明るく聞こえます。『おはようございます』と、『お“は”ようございます』で言い比べてみてください。2音目の『は』をちょっと高くするだけで、すごく明るく聞こえるます」(秋竹さん)

コールセンターなどの電話対応を注意深く聞いていると、「ありがとうございます」など2音目を高く言っている人が多いことに気づきます。モテに関係なく、日常でも使えるコツですね。また、見た目同様声にも「老い」がやってきます。モテ期を維持するために、日ごろからは会話をよくすることが大切だそうです。

「45歳過ぎると声は老けてしまいます。普段からちゃんとした発声でしゃべると、それだけでトレーニングになりますよ」(秋竹さん)

実践!モテ声×モテワード

文字だけでは伝わりづらいモテ声。実際に非モテ声とモテ声で、秋竹さんに発声してもらいました。
相手が思わず嬉しくなるLINEの聞き方、またデートに誘いたくなる一言など、練習の参考にしてみてくださいね。

 

[識者プロフィール]
秋竹朋子(あきたけ・ともこ)
福岡県生まれ。東京音楽大学ピアノ演奏科コースを経て聖徳大学大学院音楽文化研究科 修士課程卒。ピアノコンクールでの数々の受賞歴を持つ。ボイストレーニングスクール「ビジヴォ」の代表として「声」「話し方」「歌声」に問題を抱えるビジネスパーソンの指導を実施。音楽家ならではの聴力と技術を駆使した、日本初「超絶対音感」によるボイストレーニングが話題を呼び、各メディアからの取材、TV番組にも多数出演。

 

モバイルコンテンツ業界生まれ、ウェブ業界育ち。企画・ディレクション・運営業務等を経験し、現在はフリーライター/WEB編集として活動中。主な執筆分野は女性、健康、ライフスタイルなど。『定年後の暮らしとお金の基礎知識2015』『冷え退治バイブル』(共に扶桑社)等にライターとして参加。