幅広い「民間学童」のサービス
気になるのは民間学童が送迎以外に何をしてくれるのかということですが、学童内で「英会話」や「プログラミング」「そろばん」や「習字」などを行っているところもあれば、その学童から自分が行きたい習い事の場所まで送迎してくれるところまであります。
民間学童のサービスはそれだけにとどまりません。学童の中に学習塾が備え付けであるところや、預かっている間、日本語はNGでずっと英語のみ使用可といった、グローバル社会に対応する力を養うにはもってこいの学童まであります。
では実際にそのような民間学童を利用している子供がどれくらいいるのかですが、実際にある学童を取材したところ1年生から3年生の約4割が公立の学童以外にも何かしら民間学童を利用していることが分かりました。
もちろんそこには地域差はありますが、いずれにしても教育に対する親の意識の高さが伺えます。
しかし、意識が高い家庭の全ての子供が民間学童に行っているわけではありません。
民間学童は料金も高く、週1回で1万数千円のところから、週5となると10万円を超える学童まで様々であり、さすがに10万円までは掛けられないと、週2~3回にして、公立の学童と両方通わせる家庭もあるのだそうです。
ひと昔前であれば、フルタイムの共働き家庭の子供は月曜日から金曜日までずっと一緒に同じ学童で過ごすことが当たり前でしたが、最近は曜日によっている子やいない子、時間によっている子やいない子など様々で、公立の学童の職員も子供の曜日管理や時間管理が大変になってきていると話していました。
「いいな~、私も〇〇ちゃんみたいに~~学童行きたい」といった子供達からのリアルな声も聞こえ、そこには各家庭による「経済格差」からなる「教育格差」が見え隠れするとも話します。
共働き家庭の子供の放課後の過ごし方がこれだけ多様化すると、実際に対応に困る部分もたくさんあるとリアルな声があがっていました。
*
このような学童問題は、各家庭により様々な考え方があり、民間学童に行かせているから裕福だ、教育意識が高いとは一概には言えませんが、社会でも話題となっている「格差問題」が、もしかしたら小学生にも降りかかっているのかもしれません。
しかしどんな家庭環境にあっても、子供はみんな元気で前向きに成長していってもらいたいものです。