『カタラレズトモ』のようにラウドな音作りでも、『割レル慟哭』でのダブ・ステップ的なリズムの引用や『hopeness』のようなジャズ・ファンクへ接近といったちょっとマニアックなサウンド・アプローチを行おうとも、最終的には"ポップ"なアニメソングへと帰結する……。成る程! ZAQさんの作る楽曲がアニメ作品の主題歌として重宝されるのも納得です。
"作曲家"としてのお仕事も多数! アニソン界のマエストロ!
"アニソン・シンガー・ソングライター"として大活躍中のZAQさん。この"ソングライター"の部分が重要で、歌手としては勿論のこと、作曲家としてもそのクリエイティビティを存分に発揮されている点も特筆すべきポイントです。
自身の楽曲に加えて、アニメ作品の主題歌やキャラクターソングに提供した楽曲も多数。そこでも、前述したようなバラエティに富んだ作曲術が用いられています。
『のんのんびより』に提供した『のんのん日和』のようにメロディの良さ一本で勝負する純朴なポップソングに始まり、元気いっぱいのスカパンク曲『響け! ユーフォニアム』の『トゥッティ!』、はたまた如何にもZAQさんらしい陽性な破天荒さがウリのミクスチャーソング『おしえて! ギャル子ちゃん』主題歌『YPMA☆GIRLS』に至るまで、作品性に合わせてまるで百面相のように次々と曲調を変える楽曲の数々は、ストレートにZAQさんの特異な個性にもリンクしています。
"歌手"であり"作曲家"。アニソンシンガーであると同時に、多様なアプローチでアニソンやキャラソンを生み出すマエストロでもある。極々、シンプルに表現させていただけるならば、とにかく凄い! そのポジションは実にユニークであり、非常にチャーミングでもあります。
良質な楽曲を次々に生み出す作曲家としての才も、"ZAQ"というクリエイターの大きな魅力なのです。
超個性派のジャンルレスなミクスチャー感覚、そして、時に歌手として、時に作曲家として次々に"アニソン"を作り出す天衣無縫なサウンドクリエイション。今年は、ファン待望のセカンドフルアルバムのリリースも控えているZAQさん。これからも、音楽ファンとして、そしてアニメファンとして、その音世界と動向には注目していきたいですよね。