絵画解説でタイムトリップ
赤瀬川原平『赤瀬川原平の名画読本~鑑賞のポイントはどこか』
モネ、ゴッホ、セザンヌ……絵画の鑑賞術、描かれた背景などを通して、フランスを感じてみる。
例えば、ムーランルージュなどのキャバレーや、娼婦を描いたロートレック。解説には
「世紀末のパリの雰囲気を見事なまでに絵に残していった」出典『赤瀬川原平の名画読本―鑑賞のポイントはどこか』
とあります。踊り子や、真っ赤なマフラーを巻いた男性を描いた、ロートレックのポスターを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
「ムーランルージュというのは、そのころできた赤い風車が目印のキャバレーで、モンマルトルの丘の麓にあった。そのころの絵描きたちが盛んに出入りして、風俗のトレンドの場所であった」 出典『赤瀬川原平の名画読本―鑑賞のポイントはどこか』
解説をもとに、絵が描かれた時代、背景や場所を想像すると、。キャバレーの賑やかな雰囲気を感じ、世紀末の賑やかなパリにタイムトリップできます。
キャバレーの舞台裏を覗く
石井好子『女ひとりの巴里ぐらし』
1950年代、パリでシャンソン歌手として活躍した著者。旅行者は絶対に見ることができない「キャバレーの舞台裏」の濃厚な空気に浸ってみる。
キャバレーといっても、場末の、ちょっと小汚いイメージのキャバレーではなく、AAクラスのミュージックホール。そこで、アーティストとして活躍していた著者。著者にとって、キャバレーで歌うのは仕事。
「しがないキャバレーの歌うたいと、眉をひそめる人もあるでしょう。でも何と云われても仕方がないけれど、私は、その入り口を入る時はいつも胸をはっていた。自分の心をこめた仕事にたちむかう誇りを持って……」出典『女ひとりの巴里ぐらし』
自分の仕事と向き合うアーティストの姿勢は、現代女性の参考にもなる一冊!
今週末は、家に居ながら、フランス旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか?