11月はDV防止推進月間(※1)。
「自分には縁のない話」と思った人ほど要注意。「恋愛あるある」だと思っていた日常的な行動の中に、デートDVの要素がまぎれこんでいることがあります。
デートDVとは、結婚前の恋人間の暴力のことですが……、殴る蹴るのような、分かりやすい暴力だけではありません。
ただ好きだからという理由でしたことが、デートDVに当てはまることも珍しくないのです。
今回は、伊田広行さんの著書『シングル単位思考法でわかるデートDV予防学』(かもがわ出版)を参考に、デートDV的な危険度の高い行動をチェック。
また、どうしたら二人が安心して付き合っていけるのかを考えます。
※1……内閣府は11月12日~25日を「女性に対する暴力をなくす運動」期間とし、児童虐待防止と併せてこの月に啓発活動を行っています。
あなたの彼氏は問題ない?「デートDV彼氏」簡単チェック
まずは、本書の「DVの種類と影響の図」(14ページ)をもとに、たまに見かけるけど実はデートDVの疑い濃厚な行為を3つ挙げてみます。
1: LINEなどに即レスしないと怒る
LINEやメールをこまめにくれる彼氏だと、「愛されているんだな……」と嬉しくなる女性が多いのではないでしょうか。
ただし、もしそこから即レスを強要する、返信が遅いと怒る……といった支配的な態度に発展すると、デートDVとみなされる危険ゾーンに入ります。
過剰な束縛。これはきっと彼氏本人に話を聞けば「好きだからだよ」という理由で、悪気はないのでしょう。しかし、悪気がないほうが性質は悪いです。
2: 彼女のスマホを細かくチェック
続いて、交際相手の携帯電話やスマートフォンをチェックし、LINEやメールの履歴、メッセージの内容を監視するのも、デートDVが疑われる行動として挙がっています。
恋人のスマホを見ている人は、意外といるもの。著者が知っている範囲でも、どうしてもパートナーのスマホを確かめなければ気が済まず、同意の上でチェックしているという人はいます。
やっている本人の理屈としては、「隠し事をしていないなら、見せても困らないはず」といったところでしょうか。
でも、それが愛情や信頼の証と言えるかは疑問です。他の人と親しくすると嫉妬して、独占欲、所有欲を燃やしているのなら、逆にパートナーを信じていないようなものですよね。
3: 友人関係を断ち、孤立させる
自分以外の人と交流していると不機嫌になり、特に異性の友達は絶対許せないという彼氏。怒られたくないから我慢して友達づきあいを減らしてしまう女性をわりとよく見かけます。
「私のことが好きだから妬いてるのね」と思って、愛情と勘違いして受け入れている女性もいるのでしょう。
しかし、この本では、恋人の交友関係を断ち、孤立させる行為も、デートDVの危険領域に入っています。
孤立すると、彼氏のデートDVがエスカレートした際、SOSを出せる相手がいなくなってしまうのではないか? という点も心配ですね。