とにかくエルサがエルサらしく、幸せであって欲しい
私は、前作でも辛い思いをたくさんして、今までずっと1人で悩み、色んな事を抱え込んでいたエルサに、とにかく幸せになって欲しいと、心から願っていました。
長女で第一子なのも自分と一緒で、心配をかけまいとつい1人で解決しようとしてしまったり、自分がグッと飲み込めば場がうまく収まる事を悟って、言いたいことを抑えてしまったり…
共感できる部分も多くて、だからこそ気持ちも痛いほどわかるというか。
そんなエルサが自分を抑える事をやめ、"ありのまま"でいる事を決意した「Let It Go」歌唱シーンでは、身体中の水分がなくなるほど泣いたものです…。
良かったね、辛かったよね。やっと自由になれたね、って。
でも、本作ではエルサが「私は他の人と違う。自分の居場所は別にある。」と感じている事も分かって。
愛する人たちに囲まれながらも、まだどこか疎外感のようなものを感じていたんですよね。
他の人と違う力を持ち、どんどん強くなる力を制御できるのか分からない自分が、玉座についていていいのか?国民を正しく導き守れるのか?
やっぱり彼女は悩み、迷うんです。
それほどに思慮深くて、心の優しい女性だから。
エルサの不安と葛藤を表したシーン
収穫祭の朝、お城の使用人に声をかけられ、ビックリして手すりを凍らせてしまったエルサ。
その後申し訳なさそうに恥ずかしそうに、自分が凍らせた手すりを見ていて。
やっぱり制御しないとダメなんだ…でも、想いに反してどんどん強くなる力。
お城での平穏な日常を切り取っているようで、まだ彼女には不安や葛藤があるのかも、と思わせるシーンでした。
最初はギャグシーン的に捉えていましたが、なんだかお城の手すりや格子模様の窓が、エルサにとって檻のように見えてしまったんです。
そして「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」では、まさにその窓を開け放ち、まだ知らない世界への強い思いを歌い上げたエルサ。
自分は何者なのか、この力は一体何なのかを探しに、とうとう未知の旅へと踏み出すのです!