2人寄り添い過ごした"3年"という月日

「結末には納得している、でも、2人で手を取り合いそばで幸せに過ごした日々が、3年はあまりにも短い…。」

という意見も良く聞きます。

確かに、本作を観終えてから『アナと雪の女王/家族の思い出』の「When We're Together 」を聴くと、「あんなにも一緒にいられる喜びを歌ってたのに…」と、泣けてくるのも事実。

でも『アナと雪の女王2』では、2人が外見のみならず内面も成長し、ちゃんと3年が経ってるのを感じられる描写が、丁寧に散りばめられていました。

それは、前述のエルサが抱え続けていた不安や疎外感、日ごとに強くなる力だったり、アナのエルサに対する愛、全てを失っても1歩踏み出せる強さや、王としての素質であったり。

その結果2人が辿り着いた答えだから、あんなにも納得がいったんだと思うです。

最近の別離エンド作品を例に出してみると…

例えば『シュガー・ラッシュ:オンライン』は、ラルフが前作から全く成長していないどころか執着が増していたり、別離のシーンでは2人とも寂しそうな顔をしていました。

それに、ヴァネロペは新たな世界で自分らしく生きることが出来ていても、ラルフは結局元のゲームで、変わらず悪役として生き続けなければならないんですよね。

また、『トイ・ストーリー4』は、個人的にウッディ&バズが離れることへの説明や描写が足りていないと感じてしまった作品。

バズのキャラ設定が本作で崩壊していたのも、要因かもしれません。

2作とも言わば「残される側」の寂しさが描かれており、観終わった後、なんだかモヤモヤが残ってしまったんです。

フォトギャラリーフォトギャラリー 『トイ・ストーリー4』
  • 『トイ・ストーリー4』
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  • 『トイ・ストーリー4』ボー・ピープ
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対しエルサとアナは、前作からの3年間で双方がちゃんと成長していました。

かつ本作中で、2人がそれぞれ役割を得て、それぞれ"いるべき場所"にいることがきちんと描かれており、とても納得がいったんです。

確かに、傍で幸せに暮らし続ける2人も見たかったけど…でも、いつまでも依存してちゃダメなのかな。

お互いが寄りかかり合うのではなく、自分の足で立ち、自分らしく"いるべき場所"にいることが大事なんだ、という事を、本作では見せてくれた気がします。

それに、今まで通りアレンデールで2人寄り添い過ごしていても、結局エルサが抱える疎外感や不安は、完全には取り除けないんです。

残酷だけど、愛するアナの存在だけでは役不足。

何回も言いますが、この結末がエルサにとって幸せなら、それで良いんです。

もちろんアナだって寂しいとは思うけど、彼女には愛するパートナーであるクリストフや、オラフたちも傍にいますしね。

それに、これは個人的な解釈ですが…

アナとエルサは、離れ離れではないと思うんです。

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