「不育症」ってどういうこと?

予後の状態を確認する診察の日。
子宮の調子は問題ないか内診するのと一緒に、
流産の原因を探す為に手術の際に行った検査の結果を聞きに行く日の前日。

ワタシ「明日…検査結果聞きに行くけど、たぶん何も問題ないよね!あ~、明日で一区切りつけたら、新しい仕事1本増やしたいな~!!」

って、強がって明るく言ったワタシに、旦那はマジメな顔をして、

旦那「…いや…オレは…明日なにかあるんじゃないかと思ってる…あまり楽観的に考えすぎない方がいいよ。」

と言ったんですよ。

いま思い返すと
『旦那はこのときシックス・センスが発動していたのか!!??』
という気持ちでいっぱいなのですが(笑)

実際、翌日、担当医の口から出たのは、

「血液の数値を調べた結果、抗リン脂質抗体症候群で間違いないでしょう。
これは不育症の一種で、これから投薬治療を開始します。」

…という言葉。

そして、ポカーンとしているワタシをよそに
(やはりな…)という顔をして冷静に話を聞いてる旦那……


すっかり、「今回はやはり原因不明の流産という事で、また次回がんばりましょうね!!」という言葉が来るとばかりに思ってたワタシにとって、

(…え?なんすかその…抗リン…?っていう舌嚙みそうな名前の…
お腹の子が育ちにくい…病気…?…治療?…これからずっと…?
20代半ばで一生付き合う持病もつハメになるって…
な…なんだか大変なことになったな…)

――ってのがその時のリアルな感想でした。

しかし、その後分かったことなんですが、
1度の流産(しかも初期)でこのような検査がおこなわれたケースは珍しいそうなんです。

調べてみると、
2度3度と流産を繰り返して、はじめて分かったり、
自分から頼んで検査してもらいやっと分かったり、
なかなか病気が発覚するのに時間がかかったという話もよく見かけます。

ワタシそうなっていたら、
「次もまた流産するかもしれない」
「もう子どもは持てないのかもしれない」
・・・そんな不安とともに、長い間苦しんでいたかもしれません。

担当医は手術の日、病室で休んでいるワタシと旦那に、こう言っていたんです。

「今回のことを決してムダにしない為にもしっかり検査しましょう。
そして次に繋げていきましょうね」


——我が家では今でもその先生を「神!」「マジ命の恩人!」と、なにかとよく話題にしては感謝してます。

あの先生が居てくれたからこそ、ムスコのきんちゃんが無事に産まれてくれたんだと思います!

ただ、そこにたどり着くまでの道のりにまださまざまな壁が待ち構えていたのも事実。

そのお話はまた次回に続きます。



今回から5回にわたって、ワタシの妊娠・出産の体験談をお話します。少しでも同じ不育症の方や、抗リン脂質抗体症候群の方に何かしらの役に立てたらいいなと思います!


つづく

 大手出版社から単行本を数冊発表し、現在は休業中の(元)漫画家。アシスタント業をメインにしながら、主婦業とお母さん業でも大忙しの毎日。夫である鈴木妄想とオタクトークで燃え上がるのも日課。息子の笑顔と各国アイドルのPVを見て癒されている。

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