3.職業を意識し始めた中学校時代

中学校に入ると部活動で忙しく、家にいる時間が少なくなってきたので、お手伝いによる報酬制ではなく、定額制に切り替えたのですが、働いて稼ぐというということは引き続き意識して欲しいと思いました。

下の子は今が中学生なので現在進行中ですが、中学ではキャリア教育を意識した職場見学や職業体験が年間行事で組まれていることもあり、どんな仕事をすればどれくらい稼げるかと言うことが気になるようです。

そのこともあり、農家でもある我が家では、繁忙期のお手伝いに軽いバイト代くらいの特別なおこづかいを渡すようになりました。

小学校のようなちょっとしたお手伝いではなく、ある程度本格的なお仕事レベルのため、それだけのお金を手にいれるにはどれくらい働かなければならないか、身をもって知る機会になっています。

4.社会の動きや仕組みへも興味が広がっていく高校生

上の子は今年から高校生。

行動範囲がとても広がり、家にいる時間も少なく、外でお金を使う機会も多くなった今が一番お金の使い方や物の値段に敏感になっているように思います。

部活やその後の勉強で帰りが遅いため、その間の空腹を満たすために日々どこでどのタイミングで買うとお得か、値段に見合う内容かということが気になるようで、実体験を通すのが一番理解は早いんだなとあらためて思います。

政治経済の授業でバーチャルの株式投資をしたり、税金についてのレポートがあったりするのですが、自分や周りの人の消費行動等と結びつけながら考え、調べていってもいるようです。

これも小さな頃からお金の動きを意識させてきたおかげかなと思いつつ、今後は直面してくる可能性もある金銭トラブルへの予防や対処も課題にしていこうと考えています。

その時々で、うまくいかずに立ち止まったり、他のやり方に切り替えたり、そうかと思うと一気に成長していたりと、思い通りに進んだわけではありませんが、振り返るとこんなにもステップアップしたのだなと感じました。

皆さまも試行錯誤することも多いかもしれませんが、継続してお金のこと・キャリアのことを次世代に伝えていきましょう。

柴田千青

キッズ・マネー・ステーション認定講師/1級ファイナンシャルプランニング技能士/CFP
出産退職を機にメーカーの技術職からファイナンシャルプランナーに転身。金銭教育を中心に、ワークショップやセミナー講師や執筆を行っている二児の母。

 

 

「見えないお金」が増えている現代社会の子供たち。物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つようにという想いで設立。全国に約300名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。2023年までに2000件以上の講座実績を持つ。公式サイト「キッズ・マネー・ステーション