子どもの中にできた自分だけのエリア、つまり、「パーソナルスペース」ができるのです。パーソナルスペースとは、人と関わる時に快適に感じる距離のこと。
一般的に家族や恋人など親密な関係なら45cmとされており、また、友人なら45~120cmという具体的な数字で示されています。
このパーソナルスペースというエリアが、お子さんの中にも構築されるのです。お子さんとしては、このスペースにはあまり入ってきて欲しくなにもの。これまで密着してきた親であってもそうなのです。
急に態度が変わったからといって、「嫌われたのでは!?」と心配する必要はりません。これは、お子さんが自立して成長しようとしている証しでもあるのです。
個人差があるので、激しくエリアを守ろうとするお子さんもいますが、そこで親が意地になってズカズカ入り込まないよう要注意。侵入してほしくない息子さんとの距離が出る一方です。
「反抗期を悪化させるお母さんにはいくつかのタイプがあります。そのうち、最も多いと思われるのが、心配性で世話焼き型の女性です」出典(『男の子は10歳になったら育て方を変えなさい!』松永暢史)
と松永さんが語るように、熱心に子どものお世話をする、母親としては立派な女性ほど、子どもとの軋轢をうんでしまうのです。
では、どうすれば良いのか。松永さんは「反抗期を乗り切る12カ条」で、ママたちを助けようとしています。
- 基本的には見守る姿勢、理解できなくてあたりまえ、と思う
- 話せばわかる、ではない。しつこく話しかけない
- 返事を求めない
- 「うるせえ」「ばばあ」などの暴言は聞き流す
- 気にかけている、というメッセージは忘れずに
- プライベートを侵害しない、携帯は見ない、カバンや机を勝手にあけない
- 腫れものとして扱わない
- 性的な変化に過剰反応しないこと
- おろおろしない。毅然とした態度で
- 親以外の女の友だちをもたせる
- 個室を与える。ただし、必ずリビングを通る
- 親が家出する
出典(『男の子は10歳になったら育て方を変えなさい!』松永暢史)
つい、自分の息子だから、全ての面倒をみてやりたくなるものですが、そこはちょうど良い距離感を保つことが大切なのです。
反抗期は必ず終わるもの。成長しようと一時的に反抗的な態度をとってしまうお子さんのことを、たのもしく見るのが良いのではないでしょうか。
男の子にとって変化が訪れるのは10歳前後。ママの皆さんは、心の準備ができていると、いざとなった時に慌てずに対応できるのではないでしょうか。
<参考>『男の子は10歳になったら育て方を変えなさい!』松永暢史