このゲームはもともといろんなバージョンが作られ、フェイスブックではスコアを貯めてレベルを上げたり、友達とスコアを競ったり、既にソーシャルゲームと言うにふさわしい機能を持ったバージョンもある。だけど今回初めて完全に日本向けのソーシャルゲームとして、GREE用スマートフォンアプリとしてリリースされた。全部日本語、キャラも進行も日本のソーシャルゲームに合わせた仕様になっている。

基本となるビジュエルドはまさにテトリスのように、特に何の世界観もキャラクターの存在もない。バージョンによってはユニコーンなどをペットにして、そいつが特殊なブロックを出してくれたり、なんかそういう演出はあるが、バージョンごとに結構自由に場面が設定されたりされないままシンプルなパズルゲームになったり。今回GREEで出た「ビジュエルド伝説」は、ドラゴン+海賊船みたいな世界観だ。もう海賊とドラゴンにはうんざり?まあまあ、堅実で良いじゃないですか。

ドリランド式に海を航行してゆき、途中の財宝を見つけたり巨大クラゲなどのボスを倒しながら、ステージを進めてゆく。ゲームは全部前述した1分のパズルゲームで、点数や消し方などの課題が出て、それをクリアすると次に進める。友達のピンチを助けたり、スコアを競ったり、そういう感じだ。元のビジュエルドがしっかり面白いので、ストーリーがよく解らなくても十分面白い。

なにせオープニングで流れるストーリーテキストが「かつてドラゴンと宝石が支配する世界があった。」で始まり、まもなく「うんぬんかんぬん。。。健闘を祈る!」というぐらいだから、まあとにかく楽しいからやってくれって感じなんだろう。潔い。

いわゆるドリランド型のように、何度も遊ぶと体力が減って遊べなくなるが、数時間に1度無料でスロットが回せてアイテムをバンバン配っている。1分間パズルゲームが飽きのこないパズルだという確かな実証が得られているので、「飽きる前に急いで課金してもらわないと!」という焦りがない。

2012年5月に10億ダウンロードを突破した「アングリーバード」もフェイスブック版「アングリーバード・フレンズ」としてソーシャル面を強化したり、「1人でもちゃんと面白いゲーム」がソーシャルゲーム化した時の爆発力というのは強力だなと実感。世界各国で人気なのに日本に特化したりする部分も面白かったです。

「ビジュエルド伝説」は基本無料でアイテムなどが有料。GREEアカウントが必要となっています。


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300万DL突破「キングダムコンクエスト」
[https://ure.pia.co.jp/articles/-/6144]

参考リンク
「ビジュエルド伝説」公式サイト
[https://www.popcap.jp/game_detail.php?game_no=59]
グリーは国際人気ゲーム「ビジュエルド」への期待で値上がり率3位
[https://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0605&f=business_0605_205.shtml]

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歴代パズルゲーム、ハマったのはどれ? [https://ure.pia.co.jp/articles/-/6695

かやま・てつ 漫画家、ゲーム作家。自作のインディーズ出版者ごっこ「ドグマ出版」で自分に漫画新人賞を与えてデビュー。著書に『ランチパックの本』など。mixiやmobage、GREEなどのゲームアプリや、iPhone向けのゲームも制作。公式HP