昨年の消費税増税と同時に、対象の店舗(主に中小企業やチェーン店)でキャッシュレスで買い物をすると、ポイントで払ったお金が戻ってくる、いわゆる「キャッシュレス ポイント還元事業」が真っ盛りです。
キャッシュレス決済事業者のあの手この手のキャンペーンに目が回りそうですが、そもそもこのキャンペーンの目的は、消費税増税負担を和らげることにあります。果たして消費者はちゃんと恩恵を感じているのでしょうか。
またもうひとつの目的に、国内でキャッシュレス化を進めることもあるようです。
期間は今年の6月までに定められていますが、果たしてキャンペーンが終わったあと、順調にキャッシュレス化は定着するのでしょうか。それを疑問視する声も少なくありません。
主なキャッシュレス決済手段は4つ。
クレジットカード、デビットカード、電子マネー(プリペイド)、そしてスマホ決済(QRコードなど)です。
子育てに忙しいと、なかなかベストな使い方を研究するヒマはないかもしれませんが、実態はどうなっているのか、現役の子育てママたちに、キャッシュレス利用状況と、ポイント還元の恩恵を感じるかどうか、聞いてみました。
よくわかんない!
「キャッシュレスで買い物をすると、最大5%がポイントで還元される」ということはわかっていても、なんだか仕組みが複雑すぎて、はっきり言ってよくわかんない! というママは多いようです。でも、恩恵は受けたくないわけではないし…。
「キャッシュレスで使っているのは、以前から持っていた電子マネー(プリペイド)のみです。それもモバイルではなく、カードのまま。使い慣れているから使っているだけ。
でも、よく買い物をする大手のスーパーなどは対象外ですよね。ポイント還元の恩恵はあると思うのですが、強く感じたことはないかな・・」
こう答えてくれたのは、3人のお子さんを育てるNさん。使っているのは、nanacoだけだそう。
他には、Suicaのみを使っているというママもいましたが、SuicaはJRE POINT WEBサイトにて登録をしないとポイント還元が受けられません。そのことに触れると「知らなかったー!」とのこと。
現金でチャージするだけなら入会金も年会費も無料ですが、キャッシュレス払い=すべてポイント還元とは限りませんから、気をつけたいですね。
頼れる夫におまかせ
女性でもよく吟味して、キャッシュレス時代をサーフィンしている方もいるかもしれませんが、今回の筆者の調査では、そういったママにはめぐり会えませんでした。
反対に、「夫がそういうの得意で」「お金の管理は夫」という声は何人かから上がりました。
Sさんもそのひとりです。
「買い物は、家計用はクレジットカード、自分用にはデビットカード、さらにアプリはPayPayと、使い分けています。
生鮮食品は、キャッシュレス・ポイント還元制度の決済事業者として認められている生協(*生協のなかには認められていないところもある)を利用しているので、スーパーにはあまり行きませんね」
夫に任せている、とはいえ、Sさん自身もけっこう研究していると感じました。
スマホ決済はいくつもありますが、Yahoo!とソフトバンクの系列会社PayPayが提供するサービス PayPayは、ママたちの間でいちばん利用者が多かった印象です。
Sさんも、「その場でポイントがわかるのがいいですね。時々やるキャンペーンも魅力的で、一度は全額キャッシュバックになったこともあります」と言っていました。
PayPayは昨年11月の時点で、登録ユーザー数が2000万人を突破、他のスマホ決済業者を大きく引き離しています。
還元率は使用金額にかかわらず1.5%ですし、加盟店舗数はなんと、170万点以上。コンビニやチェーン店他、個人経営のパン屋さんなどでも使えます。
他にもスマホ決済はいろいろありますが、まあPayPayだけでいいか、となってしまうのかもしれませんね。