夫と会話はなくなり、お互いの予定すら把握しなくなった。同じ家で過ごすと気詰まりばかり感じて、もう耐えられない。
すでに愛情や関心がないのに夫婦の枠だけでつながっている仮面夫婦は、ふたりがそれで満足しているなら問題はありませんが、どちらかがその状態に疲れてしまうと、一気にストレスが膨らみます。
関係を修復するか、それとも離婚か。現実を変えるにはさまざまな選択がありますが、一方的に結論を出すと溝が決定的になることもあり、注意が必要です。
仮面夫婦の状態を変えたいと思ったとき、やってみたいことについてお話します。
最終的に「話し合う」ことを避けないのが正しい選択
1:「これからどうしたいのか」を考える
出産後、家事や育児に参加しない夫に嫌気がさしたり、妻の自分にまったく興味を示さない様子を見てこちらも関心を失ったり。
仮面夫婦になった原因はそれぞれあると思いますが、根本にあるのは「夫への嫌悪感」です。
愛し合って結婚し、夫婦生活を続けてきたはずなのに「口をきくのも苦痛」のようなネガティブな感情に変わってしまうのは、ひとえにコミュニケーションがうまくいかないから。
こちらの気持ちをわかってもらえない、また夫の言動についていけないなど、小さなストレスが積み重なっていつしかはっきりとした嫌悪感に変わります。
夫も自分と同じように冷めた態度を取るのを見て、「このほうがいい」と受け入れることで仮面夫婦状態が続きますが、あるとき我慢ができなくなるのはやはりそれが正常だとは思えないから。
その心の変化は、「まともな自分を取り戻したい」という当たり前の欲求であり、夫との関係を変えたいのなら、「これから自分はどうしたいのか」を冷静に見つめるのが最初のステップです。
2:選択の責任は自分が持つ
仮面夫婦をやめるには、改めてふたりの関係を愛情あふれるものに変えていくか、それとも離婚して関係そのものを終わらせるかなど、いろいろな選択ができます。
これから自分はどうしたいのかを考えたとき、忘れてはいけないのは「どの道を選んでもその責任は自分にある」という現実です。
やり直すことを決めて夫との会話を増やそうとしたけどまったく応えてもらえなかったり、離婚したけれどその後の生活がずっと苦しくなったりと、大変なことは必ず起こります。
それをしっかりと受け止める覚悟がないと、また夫を責めることになり、いつまでも「まともな自分」を実感できません。
後悔のない選択をするには、行動する前に考え抜くこと。
もう嫌だ、と勢いで離婚届を突きつけるような言動はふたりにとって決定的な溝となり、それから「やっぱりやり直したい」と思っても夫は受け付けない可能性が高くなります。
離婚して新しい人生を歩むのが希望でも関係の再構築を望むとしても、それを叶えるための準備期間が必要になります。