そしてMCタイムへ。「後攻アルルカンです、よろしくお願いします」と自己紹介し、えんそくのファンの名称について「戦闘員? イイコ?」と迷う暁に対して、「『イイコ』でしょ?」と奈緒。「マジで? 正反対やん!」と暁。
そしてこの「This is a ダメ人間」は、やっと実現したツーマンであるという暁。
「そんなに多く連絡をとるわけじゃないんですけど、ベース(祥平とミド)をのぞいて。アイツマジ寺子屋パーカーしか着てへん、今日はダメ人間パーカーだったけど」と笑いを誘う。なぜか大きくガッツポーズをする祥平。
「いちいち気を使わなくても、交わったときにワクワクできると思えるバンドがいる事自体が心地が良い」と暁。
「ひさしぶりにアルルカンをみる人もいるかもしれませんが、4年目、僕らも色々変わりました。どう変わったのかをしっかり見てもらおうと思っています」と宣言すると、大きな拍手で迎えられた。
そして、『境界線』、『カルマ』とミドルテンポの曲が続く。こういったツーマンライブで、「じっくり聴かせる・観せる」ことができるようになったのも、バンドのひとつの変化かもしれない。
SEを経て、「これからも俺たちだけに許されたこの場所で踊り続けよう、もしも……この星が、ひっくりかえっても」という暁の独白に続いて堕門のカウントから始まったのは、えんそくの『少女戦闘員M、踊る。』。
「地球がバグッた! 傾いた!」「氷河期が! やってきた!」と、普段のアルルカンなら使わないであろうフレーズを意気揚々とコーラスする楽器隊。ニコニコと楽しそうなメンバーが印象的であった。
暁が大きく両手をひろげ、『「私」と"理解"』が始まる。マイクをフロアに向けるとシンガロングが始まり、更にヒートアップしていく。
そしてアルルカン随一の”暴れ曲”である『像』をはさみ、「ちゃんこ食ってる奴らにしっかり煮込んだカレーの味を叩き込んでやろうぜ! 準備はいいかダメ人間! かかってこいよ戦闘員!」と鼓舞する暁の言葉から、『ダメ人間』を繰り出し、最後は『Alive』で幕を閉じた。
フロアに向かって「来年も、よろしくお願いします。それは(アルルカンの)ツアーかもしれないし、(えんそくの)リキッドワンマンかもしれません。それぞれの愛するものを、来年も愛していきましょう」と暁が語りかけ、メンバーはステージを後にした。
異色に見えるふたつのバンドの核は随分と似ているようにも思えたし、互いに仲は良いものの、馴れ合うわけでもなく、心地よい緊張感に満ちた夜だった。
セットリスト
1.墓穴
2.omit
3.ハッピーセット
4.人形-ヒトガタ-
5.境界線
6.カルマ
7.少女戦闘員M、踊る。(えんそくカバー)
8.「私」と”理解"
9.像
10.ダメ人間
11.Alive