手書きの家計簿は面倒!と言う思い込みを払拭する『家計ノート』
――なるほど、確かに私も恥ずかしながら後からスマホで家計を見返す、という作業をしたことがないですね…。このような時代だからこそ、手書きの家計簿の重要性に注目が集まっているんですね。
細野「そうですね。やはり節約のために行動を変えるには、実際につけた家計簿を、毎日ほんの少しの時間でも充分なので、立ち止まって考えるという習慣が重要になるんですよ。
手書きの家計簿というのは、人に立ち止まる時間を自然に与えてくれる道具なんです。
とは言っても、世の中では手書きの家計簿って面倒臭いイメージがありますよね?(笑)最初に述べたように、そこが家計簿のハードルを上げてしまっているところで、これまでの手書きの家計簿は、細くて時間がかかるし、結局面倒になって続かない、ということが定番化していたわけですね。
家計簿は習慣化しないと、家計の流れが見えてこないので、まずは続けることが大事。そのためには手書きでありつつも、手軽であることが大切なんです」
――なるほど。細野さんの『つけるだけで「節約力」がアップする 家計ノート』は、ノートのように書きやすいというか、見た目がとてもシンプルですよね?
細野「実はこの“ざっくりさ”こそが『家計ノート』が手書きでも習慣化できる秘密といっても過言ではないんですよ。実際に、全国のものすごい数の読者のかたたちから、『三日坊主の私が本当に初めて続いたのに驚きました!』という手紙を毎年いただいています。
要は、項目を細かく書くのって面倒だし、むしろ細かすぎると情報が多すぎて見返さなくなっちゃうんです。そこで、この家計ノートでは、レシート1枚につき1行で『○○スーパー ○○円』と書くだけ、というルールなので、時間も手間もかからなく続けられるんです。一応キャッチコピーとして1日3分としていますが、実際には3分もかからない(笑)。
しかもシンプルだと“見える化”ができているので、自分の行動が家計ノートをパッと見るだけで一瞬で把握できてしまうわけです。シンプルがベストであるのは、ここに理由があるんです。
例えば開いただけで、『え、私ってこんなにコンビニで買い物しているの?』とか、『え、1週間でこんなに外食しているんだ』という感じで、これまで認識できていなかった自分の行動や習慣などがわかりやすいくらいに見えてくるんです。
これだけ見える化できれば、自然と行動を見直すことにつながるわけですね。立ち止まって考えることも、家計ノートの場合はかなり気軽に自然とできるんですよ」
『家計ノート』がもたらしてくれる驚きの感情とは?
――確かに、書き込まれている文量が少ない方が自分自身の行動が見えやすいですね!目からの情報が洗練されている分、しっかりと頭に入ってくる気がします。
細野「やはり続けられること、わかりやすいことが、自分自身の行動を変えるきっかけを作り出してくれるんですよ。人って、シンプルな答えが見えないと変わりにくいものですから。
全国の読者の方たちの手紙で、『家計簿が初めて続いた!』という声も、あり得ないくらいの数なのですが、実は一番多く使われているキーワードがあるんです。それは、恐らく世の中の家計簿に対するイメージからは絶対に出てこないような言葉なんです。
皆さん声をそろえて、『家計簿をつけていて楽しい!』って言葉を使っているんですよ。正直これには驚きました(笑)
家計が簡潔に“見える化”されているので、家計に対して微修正がしやすく、思ったよりも効果などが目に見えるからなんでしょうね。
また、この家計ノートの場合は、誰もが知りたい“お隣の家計の使用金額”を最新のデータを使って毎週『節約力をアップする金額コラム』として食費や電気代や携帯代などをわかりやすくコラムで解説もしているので、計画的に節約ができるようになったり、経済感覚を養うことができるのも楽しいようですね。
もうこの『家計ノート』を作ってから8年も経つのですが、僕自身も家計簿というものが、これほどまで人に『楽しい!』という前向きな感情を持ってもらえるツールだと想定していなかったので、毎年それらを全国の読者のみなさんに気づかせてもらっている感じです」
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今年こそは、ちゃんと家計簿をつけてみよう!などと意気込んでも、年始の1〜2ヶ月ですでに本棚の奥へ…今まで何事も三日坊主だったから仕方ないか、なんて諦めていた人も多いはず。
そんな人こそ細野真宏さんの『つけるだけで「節約力」がアップする 家計ノート2017』は試してみる価値あり!
家計に対する気づきが得られるとともに、自分自身の継続する力に対しても自信がつくこと間違いなしです。