赤ちゃんに果汁を飲ませるor飲ませない、すぐに抱くと抱き癖がつくorつかない…といった、おばあちゃん世代との「育児の常識」の違いに悩まされたママは多いのでは?

同じ国内の世代間でもこんなに違うのだから、国が変わればもっと違いは大きいはず。

…そう思っていたときに出会ったのが、メイリン・ホプグッド著『こんなにちがう! 世界の子育て』という一冊の本でした。

この本では、アメリカ人ジャーナリストで、新米ママでもある著者が、さまざまな国・地域の子育て事情について細かくリサーチし、自身の育児体験と比べながら考察しています。

小さなトピックスも入れると20以上もの国が登場するのですが、そのなかでも、日本人目線で「へえー!」と驚いたポイントを6つご紹介します。

1.アルゼンチンでは、子どもも夜遊びOK!?

もっともインパクトがあったのは、第一章で語られる、アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスの子どもたちの夜ふかし事情。

日本はもちろん、著者が生まれ育ったというアメリカでも、子どもは夜の8時ごろには寝かせるのが常識であるようですが、ブエノスアイレスでは、子どもを深夜まで起こしておくことが珍しくないというのです。

特に週末には、赤ちゃんや小さな子どもがいるママやパパも、子連れでバーやレストラン、パーティに出かけて、夜ふかしを楽しむのが一般的なのだとか。日本のママなら「次の日起きられなくなっちゃう」「睡眠リズムが狂う!」と心配になるところですよね。

そもそもアルゼンチンの人々には“遅寝遅起き”の傾向があるらしく、大人たちが仕事を始める時間や、お店や保育園が開く時間も遅めなのだそう。夜ふかしした翌日は、大人も子どもも朝ゆっくり寝て、睡眠不足を補うようです。

2.フランスの子どもに野菜嫌いは少ない!?

日本では、2、3歳の小さな子には、大人用とは別に、薄味でクセの少ない食べ物を用意してあげることが多いですよね。

ところが、本書の第二章によると、美食の国フランスでは、一般的に、子どもも「本物の食事」をするべきだと考えられていて、2歳の子どもにも、本格的な肉料理や野菜料理、クセのあるチーズなど、大人が食べるのと同じものを食べさせるのだそう。

アメリカでも日本でも、子どもは甘いものやわかりやすい味を好み、ピーマンやにんじんなどの苦みや独特の風味がある野菜類を嫌がる傾向があります。しかし、フランスの子どもの場合、早くからさまざまな食材と料理を口にして味覚が発達するためか、野菜嫌いは少ないようです。