子ども自身が知りたい、分かりたい、やってみたいと思っていることが何なのか、それを観察し、実際にそれをやらせてみてこそ、子どもは自分のやりたいことが尊重され、自分で出来たという経験をすることができ、それが自信へとつながります。
自信が持てるようになってこそ、初めて他人を尊重する心が育まれ、それが自立への道となる。
そういった考えに基づいた教育法が「モンテッソーリの教育法」です。
モンテッソーリの教育法では、子どもの自立支援のために親がするべきことの第一歩は、子どもが「知りたい、分かりたい、やりたい」というパワーをじっくり観察することから始まります。
子どものやりたいことが分かったら次にするべきことは
子どもをじっくり観察し、子どもが「知りたい、分かりたい、やりたい」ことが分かったら、そのあとは簡単です。
子どもの意思を尊重し、それに共感し、環境を整備するだけ。
子どものやりたいことが大人の目線において将来的に役に立ちそうもないことであれば、思わず否定し、他を薦めたくもなりますが、そこは素直に尊重してあげるべきです。
尊重されないということは自分への否定だと子どもは認識し、その行動が成長や自立を阻害してしまうきっかけになりかねませんから注意しましょう。
まずは子どもの意思を尊重し、その考えに共感してあげることです。大人が共感せず無関心でいたら、子どもも自然と無関心になってしまいます。
あとは親として、子どもの興味あること、やりたいことをやらせるための環境を整えてあげるだけです。
例えば子どもが昆虫に興味があり、昆虫の生態を知りたい、分かりたいと思っているのならば、昆虫図鑑を買い揃え、昆虫がいる山や川、公園などに連れて行き、昆虫教室などがあれば参加させる。
そういった環境を整え、子どもが「分かった、出来た」という結果を持ってくるのを、じっくり待つだけです。
「分かった、出来た」という経験が子どもにとっての成功であり、成功を積み重ねることにより自信を持たせ、自信が持てれば他人を尊重する心が生まれます。
経験→成功→自信→尊重
この道をたどることにより、子どもは自然と自分の生きる使命を見つけ、自立していく。
つまり教育とは、この広い世界で「自分の使命を見つけること」であり、親はそこを支援するものだとする考えが、モンテッソーリの教育法なのです。