『べき論』のタガを外せ!壁を突破せよ!
松田:いつの間にか世間から「ああすべき」「こうすべき」といった『べき論』をグサグサに差し込まれていて、辛いんじゃないのかなって思うんです。それを外していくと、すごく楽になる。
ちょっとずつ外してみて、少し泳げるか泳いでみる。泳げたらもう少し外してみる。柵を越えてみる。
少しずつそれを積み重ねられるようになったころには、ガチガチの価値観からの突破口が開かれているんじゃないかな、と思います。快感になりますよ。
Chacco:私、楔も柵も100ぐらいある…
松田:それを一つずつ外して、ここまで行ける、っていうのを見つけていくと楽になるんじゃないかなと思います。
子育てって、いつか山場は超えるからそこまでの辛抱。子どもは絶対成長するし自分自身も成長する、って、今は思います。
Chacco:松田さんも、私も、読者も、それぞれがそれぞれなりに頑張っていて、「私は私なりの目標に、少しずつでも到達できていればいいんだ!」というのが松田さんの著書を読んでの気づきでもありました。
これって、仕事にも子育てにも通じることだなと思ってます。まだまだこれからですけど、私にもちょっと見えてきたこともあります。
違う景色が見えてきて、ああ到達したな、って感じたり。そうすると、また違う山や壁が出て来るんですけど。また次の景色が見えるまで頑張ろうって繰り返していたら、いつか終わるんじゃないかなと。
松田:産んだ子どもをお腹のなかに戻すわけにはいかないし(笑)、もっと母親を楽しみたいですよね。
***
飾り気のない2人のリアルな話から、たくさんの熱のこもった言葉が飛び出しました。松田さんの考え方の裏にあるもの、そしてChaccoさんのリアルな経験の中に、今のこの時を乗り越えるヒントを見つけられた人も多いのではないでしょうか。
悩むことがあってもいつか必ず山は超えられる、そんな希望を持って楽しみたいですね。
1973年長崎生まれ。『ダーリンは外国人』など数多くのヒット作を送り出し、コミックエッセイというジャンルを確立。料理雑誌「レタスクラブ」の編集長を兼任し売り上げをV字回復の後、19年9月にKADOKAWAを退社、(株)ファンベースカンパニーに合流。著書に「悩んでも10秒 ~考えすぎず、まず動く! 突破型編集者の仕事術」。