ジャンクフードが子供をむしばむ危険を回避するには?
ーー確かに、危機感が薄いというのは感じるところはあります。子供の頃からジャンクフードを食べ続けることによって、子供にどんな影響が出てきてしまうのか、はっきり理解していない親世代の人は多いと思いますし。
幕内「子供への影響、という部分でいうと、街の中を歩いているだけでわかると思いますよ。
60歳前後の人を見ると、そこまで太っている人ってあまり見ないでしょう? ところが40歳前後以下の人になると、まるで体重が3ケタを超えていそうな人がちらほら見受けられますよね。
あれが今の子供たちの将来の姿です。むしろそういった肥満体型の人の割合は今より増えていると思いますよ。
そうなってくるともちろん、糖尿病などの生活習慣病にかかる人も増加するでしょう。
この年代による差は、子供の頃に食べていた食事が大きく影響しています。現在どんなにジャンクフードが身近な存在になっていようと、結局、子供時代に食べていた食事を好むものです。
逆を言えば、小さな頃からずっとジャンクフードを食べていると、その食生活から抜けられなくなるんですよ。」
ーーそう言われて、将来の街中の光景を想像すると、まるで欧米の都市の光景ようなイメージをしてしまいます……。子供がジャンクフードにむしばまれないようにするために、親ができることはなんでしょうか?
幕内「そうですね、日本の食生活は欧米の後を追っているといっても過言ではないですから、そのイメージ通りになってしまう可能性は高いですね。
子供をジャンクフードの危険から守るために親ができることといえば、まず飲み物です。子供は汗っかきで、多くの水分を欲するため飲み物の影響が一番大きいのです。
清涼飲料水は、砂糖と着色料、香料などで作られているまさにジャンクフードそのものなので、それを水やほうじ茶に変えましょう。
水が手軽に手に入る日本なら、家庭の経済状況関係なくこの対策はできますからね。オーストラリアなどの国は、ほとんどが砂漠で水が日本ほど簡単に手に入らないため、家庭の経済状況などに影響されてしまうんですよ。
日本に住んでいるからこそ簡単に、誰でもできる対策と言えるでしょうね。」