ローンの繰上げ返済は焦らない

なんと老後破産の一因は、ローンの繰上げ返済にあるといいます。

住宅ローンも借金なので、できるだけ早く払い終えたいと考えるのは当然ですが、手持ちの現金(預金残高)が少ないのに無理をして返済すると、かえって自分の首を絞めることになるのだとか。借金は消えたが、現金もカラになったというのは絶対に避けたいパターン。

住宅ローンは金利も低く、長く借りられるもの。手持ちの現金がわずかなら、じっくり時間をかけて返すのが賢明です。

金融機関に気軽に相談する

元銀行員である著者によると、金融機関は単にお金の出し入れに使うだけでなく、もっと使うことが大切だといいます。

特に信用金庫では、500万円の預金があればお得意様、1000万円ともなると担当者がつくVIP待遇に。預金期間が長ければ色々な相談に乗ってくれるそうです。

例えば、「相続の問題が発生したので、頼りになる司法書士さんはいませんか?」などという相談でも助けてもらえることが多いそう。

自分で一から探すより、時間も手間も省略できるうえ、銀行からの紹介となれば相手への印象もよく、引き受けてくれやすいといいます。

いかがでしたか。著者によると、年収が同程度の家庭でも、将来の資産や貯蓄額などはまったくといっていいほど変わるといいます。また、平均的な収入でも、高給取りの人よりずっと貯蓄を増やすケースも少なくないそう。

本書ではお金の管理だけでなく、心の持ち方、働き方、人間関係の活かし方まで99の法則が掲載されています。ちょっとした行動や考え方が、お金の不安を軽くすることにつながるはずです。

ライター。音楽系の出版社で6年間勤務した後、かねてからの目標であったアメリカでの短期留学を果たし、現地でフリーペーパー制作のボランティアを行う。帰国後は、実用書を扱う出版社にて女性エッセイや心理本などの編集を担当。その後、ライターとしての活動を始める。北欧のヴィンテージ食器が好き。