朝食は料理のお手伝いに最適!

著者の長男は食に対するこだわりが強いため、そのエネルギーを活用し、料理のお手伝いをよくしてもらうそう。

お手伝いを頼むなら夕食よりも朝食の方がスムーズに進むといいます。トーストやカップスープなど、「焼くだけ」「お湯を入れるだけ」などワンステップでできて自信がついていくそうです。

特に食へのこだわりが強い子なら、はじめは冷凍うどんをゆでるだけでも、だんだん卵を落としたり、コーンをトッピングしたりと自発的にバリエーションを増やしていくのだとか。

料理は色々な素材に触れたり、細かな作業や数を数えたり量ったりという作業も多く、とても良い経験につながるといいます。子どものこだわりやエネルギーを上手に利用すれば、スキルだけでなく自信をつけることもできるでしょう。

洗濯ばさみは指先のトレーニングになる

洗濯を干すのも子どもがお手伝いできることのひとつ。小さな子どもでも、手が届くようなタオルハンガーや小物干しハンガーを利用すれば、安全に洗濯ものを干すお手伝いができます。

また、洗濯ばさみはおもちゃ代わりにも。カラフルな洗濯ばさみがたくさんあれば、それをつなげて「アート作品」をつくることができます。この洗濯ばさみアートは指先の分業を促すことにもつながるそう。

指にはものをつまみ、動かし、操作する指(親指・人差し指・中指)と、ものを掴み、握って、支え、固定する指(中指・薬指・小指)の2つの働きがあるといわれていて、この分業ができない箸や鉛筆をうまく動かせず、食べ物をこぼしたり、字が乱れたりする原因にもなるそう。

ママが洗濯を干している間などに、洗濯ばさみを渡して遊びながら待ってもらうとよいでしょう。


いかがでしたか。発達障害の有無に関わらず、家庭のお手伝いで取り入れられるものばかりですね。

本書は336ページというボリュームに役立つアイデアがたっぷり詰まっています。きっと日々の子育ての悩みを解決するヒントが見つかるはずです。

 

ライター。音楽系の出版社で6年間勤務した後、かねてからの目標であったアメリカでの短期留学を果たし、現地でフリーペーパー制作のボランティアを行う。帰国後は、実用書を扱う出版社にて女性エッセイや心理本などの編集を担当。その後、ライターとしての活動を始める。北欧のヴィンテージ食器が好き。