ママが引っ込み思案で、人付き合いやママ友を作るのが苦手でも、わが子には友達を作ってほしいですよね。
そこで今回は、子どもの上手なコミュニケーション能力や社会性の育て方について、『1人でできる子になる「テキトー母さん」流 子育てのコツ』の著者の立石美津子がお話しします。
0~1歳の子を集団の場に連れて行ってもうまくいかない
児童館の赤ちゃんサークルに出かけて、子どもの背中を押し「はい、友達を作りなさい!」とやっても、こんな風になってしまいませんか?
ケース1
ほかの子に興味は持たず、玩具に関心を持ってそれを一人で触っているだけ。「これじゃあ家にいるのと変わらない、連れてきた意味がない」と思ってしまう。
ケース2
玩具を手にしても、それをほかの子に渡したり一緒に遊ぶことはなく、渡したとしてもママに「はい、どうぞ」という素振りで持って来るだけ。
「せっかく児童館に来たんだから、私(ママ)じゃなく、お友達と遊びなさい」とイライラしてしまう。
ケース3
ほかの子に関心を持ったと思ったら、相手の玩具を奪うために近づいただけ。ときには取り合いになりトラブルに発展する。
こうなると何だか精神的に疲れてしまい、「もう、子どもが大勢いるところへ連れて行っても無駄~。この子は私に似て友達作りが下手なんだ」などと思ってしまいますよね。
社会性を育てるために、早く集団生活させた方がよいのか?
自分の子どもは3歳になって幼稚園に入れる予定。でも、親しいママ友が、1歳に満たないうちから「うちの子は集団生活に慣れさせて、社会性を伸ばすために今から保育園に入れるんだ」などと言い出すと、すごく焦ってしまうもの。
子どもが将来、人と上手に関わっていくためには、出来るだけ早い年齢から他の子と関わらせた方がよい気がしてきます。
しかし!
「保育園に早くから入れた方が、将来コミュニケーション能力が育つ」「ママとずっと一緒にいる子は社会性が育たない」などということはないのです。
その年齢で育つものがある
子どもに幼いうちから集団生活をさせたとしても、その年齢に達しないと育たないものがあります。以下は保育園での各クラスの光景です。
0歳児クラス
(前述の児童館の光景のように)その場所に子どもはいますが、子ども同士関わる様子は見られません。個々に玩具を出し入れしたりして、好きなことをしています。関わることがあっても、保育士と自分だけだったりします。
1歳児クラス
1歳児になると、ほかの子がやっていることに興味関心を持ち「面白そうだから真似してみようかな」とか、「ほかの子が持っているあの玩具を自分も使いたいな」という気持ちが芽生えてきます。
けれども、まだまだそれはほかの子と協力して何かをしたいというよりも、自分の気持ちだけで動いています。ですからほかの子と一緒に遊ぼうとはしません。相手の玩具を奪い取ろうとして噛みつく子もいます。