撮影:稲澤朝博

2017年も、アンパンマンの夏がやってきます!

1989年に始まった『それいけ!アンパンマン』映画作品の上映、29作目となることしは『それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!』が7月1日から全国で上映されます。

©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV ©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2017

「アンパンマン」シリーズの原作者・やなせたかしさんの名作絵本「やさしいライオン」(フレーベル館刊)の主人公・ブルブルをモチーフにした映画オリジナルキャラクター・ブルブル(声:多部未華子さん)が、アンパンマンたちと一緒に大冒険に出かけます。

ブルブルは宝探しの一族に生まれたライオンの男の子。一人前の宝探しの名人になるため地図1枚を頼りに旅に出たはいいものの、実はとても弱虫で、恐がり。そんなブルブルを心配し、アンパンマンやカレーパンマンたちも一緒に宝探しに出発します。

そんな本作で、ブルブルを一人前にするため心を鬼にして旅に送り出すお父さんを演じるのが、キャイ~ンの天野ひろゆきさん。

じつは今までも「関係者の前で『アンパンマン』に出たいと常々言っていた」といい、今回ついに満を持しての出演となりました。相方のウド鈴木さんも、アンパンマンたちの前に立ちはだかる神殿の門番“いいかげんに城”役で出演しています。

そして天野さんご自身、2016年に男の子のパパになったばかり。そんな天野さんに、「アンパンマン」の魅力と子育ての楽しさをたっぷり伺いました。

「バイキンマンのメンタルの強さには脱帽です」

写真右がブルブルのお父さん ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV ©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2017

――今回演じられるブルブルのお父さん、第一印象がまずカッコいいですね!

そうなんですよ! 声優じゃないとこんな役はできないので(笑)、ものすごくカッコつけてやらせていただきました!

コキンちゃんの声を担当する平野綾ちゃんとお仕事を一緒にしたときに、『天野さんのアフレコの癖がわかりました。かっこいい役の声やるとき、自分もかっこいいつもりでやってますよね』って言われて。その通りだったんです! 恥ずかしかったです(笑)

――演じているときの表情も、ブルブルのお父さんそのものでしたね!

表情も自然とね。体型までは変えられないんですけど(笑)。あ、でも本当にね、ナレーションをやってても僕の声が気づかないって言われることは意外と多いですね。それだけ声が容姿と違うってことですよね、あははは!

――いえいえ、それだけ変幻自在っていうことですよ! 『アンパンマン』のお仕事は念願だったとお聞きしましたが、今作の見どころはどんなところですか?

僕、カレーパンマンも好きなんですけど、カレーパンマンが今回カッコいいですよね。いい意味で距離感を持ってブルブルを応援する感じが、いいな~って改めて思いましたね。

子どもたちには勇気をもって何かに立ち向かうことが大事なんだって感じ取ってもらいたいですし、親御さんにとっては、子どもにどういった愛情で臨まれるか、みたいなところで感じる部分があると思います。

とかく、時代もあるんでしょうけど、大変なことには目を背けたりとか、煩わしいことには近づかない風潮がありますけれど、アンパンマンは“考えるよりも先に行動に出る”っていう姿勢を示してくれていると思います。

大事なことがたくさん詰まってますね。そういうところを感じ取って見ていただければと思います。

――『アンパンマン』の中でいちばんお好きなキャラクターは?

僕はね、バイキンマンがやっぱり好きですね。

声を担当されている中尾隆聖さんとずっとお仕事させていただいているということもありますが、毎日ロボットを作ってはアンパンマンに立ち向かうバイキンマンの、財力と根性、そしてメンタルの強さ。これはもう目を見張るものがありますよね。逆に大変だと思います。

アイデア、バイタリティー。それを別なことに向けたらすごい成功しそうですよね(笑)。

――これだけ長い間愛されるっていうのは、キャラクター設定と話の軸が。

できてるんでしょうねー。パンのくくりとかいち早くなくなりましたもんね。“かまめしどん”とか“ナガネギマン”とか(笑)。