わが子の映画館デビューに最適「むしろ他にない!」

©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV ©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2017

――「アンパンマン」が親子映画デビューだっていう方も多いですよね。天野さんも、今回お子さんと観に行かれますか?

ええ、ええ! まさにうちも、映画館デビューになると思いますね。この間も息子が「パ、パ、パ」って元気よく呼んでくれてるなと思ったら、「パン、パン、パン」ってパンが食べたいだけだった(笑)。

でもね、アンパンマンのことは認識してると思います。最初のころは「アン」があんまり言えなかったんですけど。この間も、街でアンパンマンのぬいぐるみを見つけて「アンパン!アンパン!」って言ってましたね。

――「アンパンマン」って言えるようになるのももうすぐですね!

そうですね、あと「マン」だけですから! たぶん上映期間中には「アンパンマン」って言ってくれると思います。たぶん奥さんも久しぶりの映画だと思うんで、一緒に楽しんでくれるかなって思いますね。

――まさにママたちの悩みの一つが、自分もそういうエンタメ、映画に行きたいけれど、子どもがいるとなかなか…というところだと思うんです。

ねー! 電車に乗っててもね、泣き叫んじゃってる子を見ると「お母さん、大変だな」って思うし、そうやってずっと気を遣って暮らすのもかわいそうだし。

せめて映画館では、そういう日頃の大変な思いは忘れて、お子さんと一緒になって楽しんでいただければと思いますね。

――「アンパンマン」はお子さんの映画館デビューにぴったりの作品ですよね。

ぴったりだと思います! むしろ他にないんじゃないですか? 子どもはアンパンマンに夢中だし。今回の作品も、いきなりお祭りのシーンでにぎやかな歌とか踊りで始まりますから。そんな映画ってなかかないですよね。

――子どもさんはもちろん、お母さんも楽しめますね。

©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV ©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2017

一緒になってね。それでいて、ちゃんと大事なメッセージもある。食べ物は大事にとか、困っている人には分け与えるとか、勇気を踏み出す一歩とか。大事なことだらけです。

それに、やなせたかしさんの思いもね。戦争を経験した世代の方の、争いはダメだよっていう思いはやっぱり、重みが違うんです。

「アンパンマン」も改めて見ると、その精神が随所に見られるんですよね。そういうものを、子どもたちが直接言い聞かせられてではなく、肌で感じ取れる作品だなと。そういう意味でも最高だと思いますね、映画館デビューに。

――ちなみに、天野さんが生まれて初めて夢中になったアニメ作品は何ですか?

「ドラえもん」かなぁ。「コロコロコミック」を夢中で読んでいた小学校5年生くらいのとき、藤子不二雄先生に年賀状を送ったことがあるんです。お返事が返ってきたんですよ! ちょっとしたメッセージみたいなものも書いてくださって。

のちに小学館の方に聞いたら、「藤子先生は、たぶん書いてたと思います」って。感動ですよね。子どもたちの思いを受け止めて作品を描かれている方っていうのは、夢を大事にしてくれる方なんだなと思いましたし、「アンパンマン」のやなせさんもそういうお一人ですから、その作品に関わることができて、本当にうれしいですね。

――今回、映画館デビューするパパママにメッセージをお願いします。

この作品は、本当にかわいらしいキャラクターたちが元気いっぱい動き回っていて、子どもたちにはまずそれを楽しんでほしいですし、しかもベースには、やなせさんの大切にされていた“人を思う気持ち”がたくさん詰まっています。

それに時折、「あ、キャイ~ンのお兄さんたちが声やってんだな」って思い出していただけたら、もう言うことないですね(笑)。

――まずはキャイ~ンのお二人が出演されていると知らずに観て、知ってからもう一回観ていただけたらまた違った楽しみ方ができますよね。

そうですね(笑)、そんな風に観ていただけたらうれしいですね。でも本当に、作品に夢中になって、キャラクターそのものがしゃべっているって思って楽しんでいただけたら本望です!

『それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!』
2017年7月1日(土)公開

ライター。業界紙、エンタメ系雑誌記者を経て、現在フリーランス。日々の暮らしに「へぇ〜」のアクセントを提供したいと日々勉強中。関心あるテーマは教育、お金、哲学。好きな本のジャンルは児童書・YAで、特技は物語の世界に入りこむこと。