東京都港区以外に今回注目したいのが、ランキングで2位に輝いた西宮市(兵庫県)です。2018年版では総合順位の20位にも上がっていなかった街が今回は堂々の2位となりました。
「愛着」ランキングでは2位、「誇り」ランキングでは3位、「継続居住意向」ランキングでは2位、「他者推薦意向」ランキングでは2位となっています。
西宮市は大阪エリアと神戸エリアのちょうど真ん中に位置しているため交通の便がよく、商業施設も充実しており、教育環境も整っているところが魅力ですが、それ以外にも比較的治安がよく緑にも恵まれ、お隣にある芦屋のセレブな雰囲気はそのままに不動産の価格がお手頃なのが魅力です。
大手の地元企業も多く、住民税が比較的安いと言われているにも関わらず子育てサービスが充実しているところも子育て世代には支持されているところと言えます。
今回の調査で「この街から離れても戻ってきたい」「今後も住み続けたい」と回答している人が特に多かったことも、住民のシビックプライドが高いと言えますね。
そしてもう1つ注目したい街は、今回のランキングで総合5位に輝いた武蔵野市(東京都)です。2018年版では総合13位でしたが、今回は総合5位まで急上昇しました。
武蔵野市は、共感と愛着ランキングで上位だったことから、街のあり方に対する住民の共感が高く、そこに愛着を持って暮らしていることが分かります。
住みたい街ランキングで上位をキープしている「吉祥寺」がある武蔵野市は、交通の便がよく、商業施設も充実していることから人々の注目度が高いということは言うまでもありませんが、都心から近いにも関わらず井の頭公園や玉川上水などの自然が多く、大きな病院や人気の学校も点在しており、それが住みやすさや住民の愛着・誇りにつながっているのでしょう。
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このように、シビックプライドランキングは「住みやすい街ランキング」と通じるものはありますが、それよりもう1歩踏み込んだ住民の心底を表すランキングになっているように感じます。
どの街にも良いところはあり、他にはない魅力を持っているものですが、住む場所(街)は人生に大きく影響することは間違いありません。それぞれの家庭環境に合った街を選び住めるよう、シビックプライドランキングも参考にしたいですね。