これに先駆けて開店した秋葉原のガンダムカフェは、店内での飲食が可能だ。軽くガンプラ焼きを頼むのも良し、料理を味わうのも良し、秋葉原に出かけた際には、ぜひ一度足を運んで欲しい。

 

1979年に放送された当初は、夕方5時に放送されるアニメ番組に過ぎなかった『機動戦士ガンダム』。アニメの再放送が繰り返され、映画版やガンダムシリーズが制作される中で、一大産業にまで発展したと言っても良いだろう。“クールジャパン”と呼ばれる日本のアニメ文化そのものが大きくなったこともあるが、その中でガンダムシリーズが占める位置は大きなものがある。『宇宙戦艦ヤマト』『ドラえもん』『ドラゴンボール』『セーラームーン』『新世紀エヴァンゲリオン』と大ヒットした作品は数多くあるが、ガンダムもまた揺ぎ無い大ヒット作品だ。

単純に世界での放送地域を比較すれば、ガンダムを上回る作品はいくつもある。先に挙げた『ドラえもん』『セーラームーン』の他にも『キャプテン翼』『クレヨンしんちゃん』などは世界各国で視聴されている。それらに比べれば、ガンダムは戦争を題材にしているだけに、必ずしも幅広い地域に受け入れられているとは言いがたい。ただし争いをテーマとしながらも、そうした本格的な志向が、コアなガンダムファンを増やしてきたことは事実だろう。

人気のある漫画はアニメ化されてきたが、人気のあるアニメも漫画化されている。それはガンダムもしかり、アニメから描き起こされた作品もあるが、漫画家によるオリジナルのガンダム作品も多い。角川書店から発行され、一冊まるごとガンダムで仕上げられたのが
「ガンダムエース」だ。“エース”は角川書店発行のエンタメ誌につけられる呼称で、「少年エース」「4コマnanoエース」「サムライエース」などがある。集英社の“ジャンプ”、講談社の“マガジン”、小学館の“サンデー”、メディアワークス社の“電撃”のようなものと思えば良いだろう。

漫画やアニメの情報誌にて、ひとつの作品特集を組んで付録を発行することはある。しかしひとつの作品で月刊誌を作り上げるのは珍しい。過去に双葉社の「ルパン三世officialマガジン」を紹介
[http://ure.pia.co.jp/articles/-/4966] したが、あちらは季刊誌だった。しかも内容の充実度は、「ルパン三世officialマガジン」より「ガンダムエース」の方が遥かに勝る。言うまでもなく『ルパン三世』は素晴らしい作品であり、「ルパン三世officialマガジン」も良い雑誌だが、ガンダム市場の大きさがここでも感じられる結果となっている。