朝からあわただしく洗濯ものや皿洗い、昼食と夕食の仕込みなどに奔走していた旦那。
なかなか泣きやまないムスコをただただボーっと見てるだけのワタシに気づき、苛立ち声を荒げました。


「頼むよ!いい加減しっかりしてよ母親なんだから!!」


精根尽き果てていたワタシは、その瞬間、プツンと何かが切れ…。


「そっちこそいい加減にしてよ!
アタシはあなたが望むような完璧な母親にはなれないんだよっ!!」


あまりの大声に驚いたムスコは一層泣きじゃくり、
すぐさま旦那が駆けつけてあやすものの、
タガが外れてしまったワタシは、今まで押し殺してきた感情がどっと流れでて、止める事ができませんでした。


「ワタシはあなたの同僚でもなければ、ばぁばのようなタフな女性でもない!

どうしてワタシを他の母親と比較するの?!自分なりに出来ることはやってるのに!

あなたは仕事で子どもと離れられるから、可愛がる余裕があるだけでしょ!

あなたも、それにこの子だって、ワタシの味方なんかじゃないんだよ。

ワタシなんか、居ない方がイイんでしょ!」


イッキにまくしたてるワタシの姿を見て、
旦那はムスコを抱きながら唖然とした顔で固まっていました。

ワタシはただ、理想と現実がかけ違うのを誰かのせいにしたかった。

そして、そこには旦那しかいなかった。

旦那の方も限界になっている事になど全く気付かなかったんです。

つづく

フォトギャラリー「夫婦愛の破壊と再生」編 ~産後うつとの戦い~

 

 大手出版社から単行本を数冊発表し、現在は休業中の(元)漫画家。アシスタント業をメインにしながら、主婦業とお母さん業でも大忙しの毎日。夫である鈴木妄想とオタクトークで燃え上がるのも日課。息子の笑顔と各国アイドルのPVを見て癒されている。

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