子どもって、お気に入りの服があるとそればかり着たがりませんか?特に、大好きなキャラクター付きの服だと尚更ですよね。

でも、着るものでもめる毎朝の親子バトル…。そんなとき、どう子どもを説得したらよいのでしょうか。

そこで今日は『「テキトー母さん」流子育てのコツ』の著者の立石美津子がお話しします。

子どもに“自分の意思”があることは素晴らしいこと

0歳の頃は親が決めたベビー服をなんの反抗もせずに受け入れていた赤ちゃん。

ところがイヤイヤ期に差し掛かる2歳くらいから、親が決めた服を断固拒否することってありませんか?親が選んだ服を床に投げつけ、「これがいい!」と昨日も着た服を持ってくるなど…。

ママ友から「洗濯してないんじゃないかしら?」「あれしか持っていないのかしら?」なんて思われたら嫌ですよね。

でも、ちょっと見方を変えてみましょう。

まだ幼いのに「これこれこういう服を着て、今日もお出かけしたい!」と自己主張できるなんて、素晴らしいことです。

自分なりのおしゃれのこだわりを持っていて、もしかしたら、将来デザイナーになったり、ファッション関係の仕事に就くかもしれませんよ。

子どもが嫌がるのには理由がある

親が選んだ服を嫌がるのには理由があります。

1. 着心地が悪い

  • 内側についているタグが皮膚に触れてチクチクする(名前を書くのに便利な場所ですが、チクチクする素材は切り取って捨てましょう)
  • 首元が立ち上がっていて、首筋に触れて嫌な感覚。タートルネックで圧迫されている感じが不快
  • 小さすぎてピチピチ、大きすぎてダボダボなど、身体のサイズに合っておらず動きにくい

2. 親に押し付けられること自体が不快

イヤイヤ期真っ只中ですと、服そのものよりも“親が決めた洋服を押し付けられること”自体に反抗しています。

「お風呂に入ろう」と言えば「嫌だ!」。「だったら、お風呂はなしにしよう」と言っても「嫌だ」。これと同じですね。自分の意思を無視され、親から指示されることが嫌なのです。

自我が芽生えてきた成長の証ですが、親にとってはなんとも扱いにくい年頃です。

©あべゆみこ

3. 皮膚感覚が過敏な子である

人口の6.5%の割合で存在している発達障害の人たち。その中で皮膚感覚の過敏性が高いため、同じデザインや同じ素材の服しか着られない人たちがいます。また、一度定着したパターンにこだわる人もいます。

筆者の家の近所に季節や場所に関係なく、冬でも毎日、同じ白い半袖Tシャツとベージュ色のズボン姿のおじさんがいます。ボロボロになって穴が空いているのにずっと着ています。

はたから見ると“ちょっと変な人”に映りますが、皮膚感覚が過敏なため、決まった素材しか着られない、暑さ寒さに鈍感なため季節の変化にあわせた服を着ることができない等、その人なりの理由があります。