2. ギュッとしてパッ!
林田「目をギュッとつぶってパッと開くのを繰り返すことで、目の周囲の筋肉をほぐすことができます。
また、まばたき自体が涙の流れを作ってくれることから、目の下のクマ解消やドライアイにも役立ちます。パソコンやスマートフォンを使っているときもたまに小休止して行ってみてください」
(1)2秒間、目を思い切りギュッとつぶる。
(2)次に目を思い切りパッと開いて、2秒間そのままキープする。
(3)1と2を3~5回繰り返す。
3. 8点グルグルトレーニング
林田「これは眼球の周りについている『外眼筋(がいがんきん)』を動かすトレーニングです。
現代人は視線の動きもせまく、あわただしくなっています。視線をゆっくり大きく動かすことで、目を動かす筋肉がストレッチされ血行がよくなり、目にいい影響が出るだけでなく、顔色もよくなります」
(1)左右の黒目を、時計回りに動かす。
上→右斜め上→右→右斜め下→下→左斜め下→左→左斜め上とポイントごとに動かす。
1ポイントごとに止まって1秒ギュッと凝視する。連続して動かさないように注意。
(2)次に反時計回りも同様に、ポイントごとに1秒ずつ止まって凝視を行う。
林田先生によると、こうしたセルフトレーニングにより、目の悩みが軽減されるだけでなく「頭がスッキリした」という声もあるそうです。
将来、長く使い続ける自分の大切な目の健康を守るためにも、ぜひ気づいたときに実践してみましょう!
スマホを長時間使うときのアドバイス!
最後に、林田先生にスマートフォンを長時間、毎日使う人に向けて、目のケアの観点からアドバイスをいただきました。
林田「スマートフォンの使用により、非常に近い距離で対象物を見つめる作業が極端に増えています。目の不調は今や一般化し、すべての人に起こりうる問題となっています。また、その若年化も深刻な問題です。
長時間、腰をかがめた姿勢で作業を続ければ腰に負担がかかるのと同じで、目も長時間近いところばかり見続けると負担がかかります。こまめに画面から目を離して周囲の景色などに視線を向け、目もストレッチをすることが大切です。
見えることを当然と思わずに、見るということをもう少し意識しましょう」
【取材協力】林田 康隆(はやしだ やすたか)先生 プロフィール
眼科専門医。Y'sサイエンスクリニック広尾院長。1972年長崎県生まれ。兵庫医科大学医学部医学科卒業。大阪大学大学院医学系研究科卒業(医学博士)。
著書に『1日1分見るだけで目がよくなる28のすごい写真』など。その他、TBS「あなたのことはそれほど」のテレビドラマ医師監修、テレビ朝日「中居正広のミになる図書館」出演など。