子どもが遊び、学ぶ施設は安全であることはもちろん、子どもの「やりたい!」という気持ちや好奇心など豊かな感性を育み、成長をサポートしてくれるような場所であってほしいですよね。
そんな親の思いを叶える、⼦ども施設の設計を専⾨に⾏う⽇⽐野設計の保育園「KIDS SMILE LABO(キッズスマイルラボ)」をご紹介します。
“子ども施設のプロ”が考えた保育園
日比野設計は、日本全国で540以上の保育園・幼稚園をつくってきた、子どもの施設づくりのプロです。
都市部を中⼼に保育園の需要が⾼まっていることもあり、最近はビルや商業施設などに入っている保育園も多く見かけます。しかし、多くの場合、そういった保育園では限られたスペースの中で保育が行われており、園庭もありません。
1日の大半を保育園で過ごす子どもたちに、もっと豊かな環境をつくることができるのではないか…そのような思いから「KIDS SMILE LABO」が誕生しました。
「KIDS SMILE LABO」ってどんなところ?
「KIDS SMILE LABO」は神奈川県厚木市に開園し、園のコンセプトは「⼩さな森の研究所―ビルの中に作る⼦どものたちの森」。
大きく9つのポイントがあります。
⼟と緑に触れられる「ビルの中の森」
保育園内の随所に多種多様な植物を植え、季節に応じて変化のある森のような環境が⽣まれました。バナナの⽊、コーヒーの⽊など、実のなる植物も植えられているそうで、⼦どもたちの学びや遊びにつながっています。
なかなか普段は見ることがない植物を間近で見ることができます!
⾃然に体を動かせる「⼭登りステップ」
フラットな保育室ではなく、あえて段差をつけることで、遊びの中で⾃然と体を動かすことができる環境となっています。
段差に座り、壁⾯が⿊板のキッズキッチンを正⾯にすれば、講演会やワークショップの場としても使えるように設計されています。
⾃由に表現を楽しめる「壁⾯⿊板の洞⽳アトリエ」
保育室の中には、森の洞⽳をイメージし、低い⿊板の壁で囲まれたアトリエスペースが設けられています。⼦どもたちは集中しながら、床の汚れを気にすることなく、思いっきり自己表現を楽しむことができます。
森の頂上からはアトリエ内を覗くことができ、他の活動をしている⼦もアート活動に興味をもつことができます。
⿂や⾍を観察しながら図鑑で調べられる「探検家ライブラリー」
アトリエの横の壁には本棚があり、その中には⽔槽や⼦どもたちがお散歩で捕まえてきた⾍を⼊れた⾍かごも置けます。
本棚には⿂や⾍の図鑑も並べられ、⾃ら観察し、学ぶことができる仕掛けになっています。
おもちゃで遊びが深まる「秘密の⼩道」
森の頂上にあるのは秘密の⼩道。
さまざまなおもちゃや道具が置かれており、⼦どもたちは想像をふくらませながら遊びを深め、発展させていくことができます。
電⾞や街の様⼦を眺められる「⾒晴らしライブラリー」
森の頂きに登れば、電⾞や街の様⼦を眺められるライブラリーカウンターがあります。
閉ざしがちな保育室をあえて開放し、通りを歩く⼈たちの様⼦も⾒え、⼦どもたちが社会と繋がる空間となっています。