同店の長谷見氏は「かなり集英社からプッシュされてますね」と噂の一部を認めつつ、さらに爆発的な売れ行きを語ってくれた。

「『脳噛ネウロ』の松井さんが久々に描いた作品ということでコミックス発売前から読者の興味は高かったようです。うち(書泉)では初日の売れ行きから早めに判断して、売り切れる前に初版分の追加入荷ができましたが、そうでない本屋さんではあっという間に在庫がなくなったという話をあちこちで聞きます。実は今週だけでも3回の増刷が決まっていて、これはあまり類例を見ないことなんです」。

出版不況のご時世、一度も増刷されず消えていく本も多いだろうに、一週間で増刷が3回とは尋常じゃない。では今の時点で看板漫画『ONE PIECE』に並んでいるのだろうか?

長谷見氏は「さすがに『ONE PIECE』にはかないませんが、コミックス発売初日の売れ方は比肩するものがあります」と答える。まだアニメ化されていない、ようやく第1巻が出たばかりの作品で初日だけでも並べば大したものだろう。今後の勢いが楽しみだ。

次ページからは『暗殺教室』がどんな作品なのか、作者・松井優征氏と出世作『魔人探偵脳噛ネウロ』について、最終的に『ONE PIECE』と並べるのかどうか……などを記者なりの視点から述べてみたい。