キッチンのニオイ
キッチンでは、特に生ごみやシンクや排水口まわりがニオいますよね。梅雨時期になるとよりニオイが強くなる気が……。
原因と対処法をライオンのリビングケアマイスター吉井和美さん監修のもとお届けします。
原因と対処法
キッチンの水回りのニオイは、主に食品カスが微生物によって分解されて発生します。
微生物は、「温度・水分・栄養(生ごみや汚れなど)」の3つの要素が揃うと増殖するので、この3要素を取り除いて微生物の増殖を抑える工夫が、ニオイ対策のポイントになります。
対処法1.生ごみはこまめに捨てる
生ごみは三角コーナーなどに長期間ためておかず、こまめに処分するようにしましょう。その際、できるだけ水分を切り、袋に入れて口を閉じ、密閉して涼しい場所に置いておきます。
ニオイの出やすい魚の内臓や野菜の皮などは、調理直後にポリ袋に入れて口を閉じ、ゴミ出しの日まで冷蔵庫や冷凍庫の隅に保管しておくのもおすすめです。
対処法2.三角コーナーやストレーナー(排水口のゴミ受け)の掃除
台所用洗剤をつけてスポンジでこすり、細かい網目や溝の部分はブラシ状の道具でこすって洗います。
ヌメリ汚れに触りたくない場合は、発泡タイプの排水口用クリーナーを活用すると、手に触れなくて済むのでおすすめです。
せっかく掃除しても汚れ落ちが不十分だと、そこからまたどんどん、ヌメリ汚れが増えてしまうので、掃除のときはしっかり汚れを落とすようにしましょう。
部屋干しの洗濯物のニオイ
最後は、梅雨の“あるある”、洗濯物の生乾き臭の対処法です。
部屋干しをしていると、生乾きのニオイが気になって仕方がないということがありますよね。おうち時間が長い今、洗濯のたびにこのニオイが部屋中に充満するのは、キツいものがあります。
ライオンのお洗濯マイスターである大貫和泉さんと、パナソニックの部屋干しマイスターである田中裕基さんに原因と対処法を伺いました。
原因と対処法
大貫和泉さん(以下、大貫)「洗濯物が乾かずに湿った状態が続くと、洗濯時に落としきれなかったわずかな『汚れ』が化学的に変化したり、『菌』による作用を受けたりして、生乾き臭が発生します。
ですから、菌の作用を抑えることで生乾き臭の発生を抑えることが可能になります。
湿度の高い梅雨時期は、洗濯物が乾きにくくなり、菌が増殖しやすくなります」
対処法1.「洗濯前は通気性の良いカゴに入れるか吊るしておく」
大貫「菌を増やさないように、洗濯前のものは通気性の良いカゴに入れておきましょう。濡れたバスタオルは吊るしておくとよいです」
対処法2.「菌対策になる洗剤類を選ぶ」
大貫「部屋干しには、菌対策を意識した洗剤類を選ぶことがポイントです。
まず、除菌や抗菌効果のある洗剤を選ぶことが第一。それに加えて、柔軟剤と酸素系漂白剤を併用するとさらなる効果が期待できます」
対処法3.「詰め込み洗いはしない」「こまめに洗う」
大貫「洗う際のポイントは、『詰め込み洗いはしないこと』と『こまめに洗うこと』の2つ。
特に部屋干しの際には、汚れをしっかり落とすことを意識しましょう」
対処法4.「5時間以内に乾かす」
田中裕基さん「ニオイを抑えるコツは乾燥時間を短縮することです。部屋干しでも5時間以内に洗濯物を乾かすことができれば、生乾きのニオイは発生しにくいというデータもあります。
できるだけ素早く乾かすには、衣類乾燥除湿機を効果的に使うのがポイントです。
洗濯物から蒸発した室内の湿気をパワフルに回収し、乾いた風を当てることができる衣類乾燥除湿機なら、スピーディーにカラッと乾かすことができ、部屋干しのお悩みである乾きにくさと部屋干し臭を解決できます」
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梅雨時期におうちの中で発生しがちな、いやなニオイの対処法を専門家のもと、お届けしました。
ぜひニオイを退治して、梅雨もおうち時間を快適に過ごしましょう!
【取材協力】
三菱電機株式会社 臭気判定士 河島綾さん
リビングケアマイスター ライオン株式会社 吉井和美さん
お洗濯マイスター ライオン株式会社 大貫和泉さん
部屋干しマイスター パナソニック株式会社 田中裕基さん