台南の行列店『六千牛肉』牛肉湯。新鮮な赤身肉に牛肉スープを注いだだけのシンプルな食べ物

台湾ごはんの2回目は、南国の猛暑に負けぬよう朝からしっかり食べる台南人に人気の牛肉湯(牛肉スープ)を取り上げる。

朝5時から行列ができる店

台南の『六千牛肉』には朝5時から客が集まる。地元のファンは週一の頻度で訪れるという噂も

台湾の食都・台南を初めて訪れたとき、知り合いのカメラマンに「午前7時には売り切れるので早朝を狙うべし」と言われた店がある。台南市内でも人気の牛肉湯店『六千牛肉』だ。

まだ真っ暗なうちから足を運ぶと、すでに人だかりがしている。しかもほとんどは地元台南の人らしい。3食のうち、朝食をもっとも大事にするという台南人に関する噂はどうやら本当らしい。いい1日のスタートを切るために、多少高くても、美味しくてボリュームのある朝食を、というわけだ。

早朝に仕入れた地元の肉をスライスする女将。新鮮な牛肉を機械を使わず手で切っていく

台南の牛肉湯は地元産の生肉が売り。早朝に仕入れた赤身肉をたっぷりお椀に盛り、そこに熱々のスープをかける。それだけの料理だ。しっかりと牛肉のだしが出たスープと、新鮮で柔らかい赤身肉。これを炊きたての白いごはんと一緒にいただく。

シンプルだが、贅沢な食べ物だ。同じ牛肉を使った料理としては牛肉麺も有名だが、私はシンプルで飽きのこない牛肉湯派である。