11月は幼稚園の願書提出の時期。一日中、園庭で子ども達が自由に伸び伸び過ごしている園や、反対にしつけが比較的厳しく、勉強もたくさん取り入れている園などさまざまあり、親としては悩むところですね。

自由保育、一斉保育という言葉もあり、何を基準に選んだらよいかわからなくなってしまいますよね。

今回は、自由保育と一斉保育の違いや、選び方のポイントを『「テキトー母さん」流子育てのコツ』の著者の立石美津子がお話しします。

自由保育、一斉保育って?

「自由保育」と「一斉保育」という言葉があります。主体はあくまでも子ども達ですが、やり方が異なります。

一斉保育は「今から○○の活動をする」と指導目標が立てられ、制作やお絵描き、音楽、体操など決められた活動をします。

自由保育は子どもの一人一人の個性に合わせて意思を尊重し、保育者が寄り添い活動を進めていく保育です。

子どもには自由が向いているのか

完全に一日中自由、完全に一日中椅子に座らせて一斉保育ということはないのですが、園選びのときはどちらに時間的比重がかかっているのかを見極めて、親が我が子の気質や性格を考えて選ぶことになります。

そんなとき「自由に伸び伸び遊ぶ時間が多い園の方が、子どもは楽しいんじゃないか」という思い込みはちょっと違うかもしれません。

私たちの頭の中には“スケジュールが組み込まれる→窮屈”、“自由→楽しい”という固定観念があります。

けれども、中にはこれが真逆のタイプの子もいます。指示があった方が安心して動ける子の場合です。

タイムスケジュールに従って“〇時からお歌、○時から体操、○時からはお絵描き”と組み込まれていた方が動きやすいケースです。

また、発達障害児の代表である自閉症児だった場合は障害特性として“想像力の乏しさ”があります。見通しが立てられないのです。

ですから「自由」と言われると、一体何をしたらよいのか戸惑ってしまいます。

発達障害児でなくても、自分からどんどん遊びを見つけ積極的に友達と関わるのが苦手な子の場合は、一斉保育の特色が濃い園の方がいいかもしれませんね。