「仲のよかった女友達にアプローチされていて、俺も人としては好意があるけど恋愛関係となるとちょっと理想から外れるので、どう応えていいかわからず悩んでいました。
それを察したこの子から『嫌いじゃないなら、とりあえずって感じでお付き合いしてみない?』と言われ、それならと交際がはじまった感じです。
デートに誘ってくれたり俺の好きそうなお店を予約してくれたり、最初は彼女があれこれ動いてくれることに甘えていましたね。
でも、俺の部屋でふたりきりになるのはさすがに緊張して、ぎくしゃくと会話していたら『私はあなたが好きだから呼んでくれてうれしいけど、あなたは無理はしないでね』と彼女が距離をとって座るのを見て、『ああ気遣ってくれているんだな』と肩の力が抜けました。
同時に、女性にこんなことを言わせるのも情けなくて、謝らなくちゃと思ったのに『俺のこと、好きになってくれてありがとう』と全然違う言葉が出たときにハッとしました。
彼女が真っ赤になるのがかわいいと感じたし、自分の言葉も素直に出たものだし、なんていうか今の状態をすごくありがたいと思いました。
それから一気に彼女のことが好きになり、今も幸せな関係が続いています。
とりあえずではじめた交際だったけど、彼女のことをこんなに好きになれたのは、俺のことを大事にしてくれる気持ちが伝わったからだと思っています」(28歳/セールス)
自分は好かれている側と思えば、相手の緊張や努力をつい見逃します。
それでも、まず自分のことを気遣ってくれる愛情に気がついて感謝の気持ちが湧き上がるのは、相手を受け入れたいと思うからです。
本当にどうでもいい人なら、そもそもありがたいとも思いませんよね。
感謝から生まれる愛情は、ふたりの絆を深くする大きな力となります。