嫌いな食べ物をどうやって食べさせる?
「このブロッコリーを食べないと、デザートのプリンはなしよ」
「お野菜を食べないと病気になるよ」
「野菜を食べない子にはお誕生日プレゼントはなしよ」
こんな風な脅迫はよくないです。
“馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない”の諺の通り、本人に「食べたい」という気持ちが生まれなければ、決して喜んで食べてくれません。
積極的に「食べたい」と思わせる方法はただ一つ。本人が食べたくなるように、周りの大人が「美味しい、美味しい、このニンジンはなんて美味しいんでしょう」と食べてみせるのです。
そのためには、大人と子どもの食事時間を別にしないで、一緒に食卓につきましょう。
保育園の給食では案外、家では絶対に食べないものを、友達が食べているのに釣られて食べているということはよくある光景です。これと同じですよ。
牧場の馬に餌のニンジンを食べさせたことがきっかけで、食べるようになった子もいます。
舌が敏感な子ども
偏食は、別の見方をすると“味がわかる”ということ。他の子よりも味の違いがわかったり、温度や切り方だけで食べたり食べなかったりする過敏な子どもなのです。
今はママにとっては“好き嫌いする困った子”に映るかもしれませんが、将来はその才能を生かして料理人になるかもしれません。シェフになった人で「幼い頃好き嫌いが激しかった」という話はよく耳にします。
無理強いしなくても食べられるようになる
好き嫌いをしないように厳しく育てて、何でも食べられるようになる子もいる一方、嫌いなものを強要されてトラウマになってしまい、「これだけは食べられない嫌いなものがある」となってしまうケースもあります。
私の場合は後者で、母が「うなぎはビタミンAやDがたくさん入っていて、栄養があるから食べなさい」と黒いベロベロの皮まで食べるように強要され、その結果、今では世の中で一番嫌いな食べ物になってしまいました。
嫌いなものが食べられるようになった理由は、先生や親から食べるように言われて食べられるようになったという子よりも、成長に伴って「自分から食べたい」と思ったためという子のほうがが多いという調査結果が出ています。
まとめ
今は様々な野菜が売られています。ピーマンが食べられなくても他のもので栄養は補えますので、一つの食材に躍起にならなくてもよいのかもしれません。
食事中、「残さず食べなさい!」「零さないの!」「肘をつかないの!」などと見張られながらの食事は気分の良いものではありませんよね。胃も痛くなってしまうかもしれません。
大事なことは無理矢理食べさせることではなく、誰かと一緒に “楽しく食べる”“美味しく食べる”ということです。
食事中はしつけなくてはならないことが山盛りですが、「今週はこれだけ」といった具合に、スモールステップで一つずつマスターさせましょう。