どうすれば夜寝てくれる子になる?
とはいえ、子育ては長く続くことですから、寝ないでがんばる時期には限界があります。なんとか睡眠を確保することはできないのでしょうか。
友野さん「もちろん子どもの個性もあり、子どもの個性を大事にした上でのことですが、ママが眠るためには、赤ちゃんがよく寝てくれるようになるのが一番ですよね」
と友野さん。そのためにはどうしたらいいのかが知りたいのです!
友野さん「生後2か月までの赤ちゃんは、昼と夜の区別がつかないのですが、その時期を過ぎると、だんだんわかってくるようになります。そうなったら、朝になったらカーテンを開け、太陽の光を取り込んだり、少しの時間ならお散歩をしたりします。そして夜になったら照明を落として静かに過ごします。
そうして昼と夜のメリハリをつけることで、赤ちゃんに、昼はアクティブな時間で、夜は休む時間なんだな、ということを知ってもらうのです」
なるほど。赤ちゃんのよい睡眠がママの睡眠につながると考えると、親の都合で夜の街に連れまわしたりすることは避けたいところです。
友野さん「また、寝る前におやすみまでの流れをつくってあげることも大切です。おやすみツアーをするのもいいですね。つくえさん、おやすみなさい、とけいさん、おやすみなさい、と、いろんなものにおやすみなさいを言って、最後にお布団に入るということを、毎晩の習慣にするんです」
そういえば、そういう絵本もありますね!
母乳に含まれるメラトニンが赤ちゃんを眠りに誘う
母乳はミルクと比べて腹もちが悪い、というのは定説ですが、友野さんもそれにならって、赤ちゃんに出産後に一時期、夜間だけミルクを足してみたことがあるそう。より長く眠るようになるかと思いきや、結果は、母乳だけの時と変化がなかったというのです。
友野さん「2か月になった頃、母乳しか飲んでいないのに、続けて4時間半眠ったことがありました。もちろん子どもの個性にもよりますが、睡眠を促すホルモンであるメラトニンが含まれた母乳を与えることで、赤ちゃんの夜間の睡眠が促進されたという研究結果が報告(※)されています」
今まで研究されたことを自らの体験で実証していっている友野さんの言葉には、説得力があります。
(※出典)
・Melatonin rhythm in human milk. Illnerova H, Buresova M, Presl J. J Clin Endocrinol Metab. 1993 Sep;77(3):838-41.
・The circadian rhythm of tryptophan in breast milk affects the rhythms of 6-sulfatoxymelatonin and sleep in newborn. Cubero J, Valero V, Sanchez J, Rivero M, Parvez H, Rodriguez AB, Barriga C. Neuro Endocrinol Lett. 2005 Dec;26(6):657-61.