睡眠負債をためこみすぎないことが大事

赤ちゃんが寝た後に、つい家事をがんばってしまったり、夫の帰りを待ちながらダラダラ過ごしてしまったりするママも多いかと思いますが、

友野さん「ママの中には、子育てで不眠になってしまう人もいますが、反対に、赤ちゃんに合わせて一緒に寝ることで、たくさん眠れるようになった、という人もいるんです」

とのこと。

ここはスパッと一緒に寝てしまう方がいいのかもしれませんね。それに、赤ちゃんとの添い寝は至福ですし。

ですが、一緒に寝落ちしてしまった、と自分を責めてしまうママもいると思います。

友野さん「家事を完璧に自分でやってしまおうと思わないことが、まわりまわって赤ちゃんのやすらぎにつながるんですね。ママが疲れていて無表情だと赤ちゃんはとてもストレスを感じますし、ママが笑顔だと赤ちゃんも楽しいって思いますから」

赤ちゃんだけでなく、夫や家族にとっても、ママの笑顔は太陽ですよね。

昼間も20分以下なら、赤ちゃんと一緒に短い昼寝をとることで体力が回復するそうです。

夜間に長い睡眠が取れない時期も、こまめに睡眠負債を返済していくよう心がけたいですね。

堂々とサポートを求めるべし

そして忘れてはいけないのは、夫や家族の存在です。

友野さん「ママの中には、寝るために周囲にサポートを求めることに罪悪感を抱いてしまう人もいると思いますが、ここは堂々とサポートを求めていただきたいと思います」

友野さんは強調します。

これが一番難しい人もいるかもしれませんが、睡眠が改善されることで、自分やまわりにいい影響を与えると実感できるようになれば、堂々と眠らせて! と言えるようになるはずです。

子育てに限らず、何事も根性でがんばる時代は終わりました。

起きている時のパフォーマンスの向上のためにも、睡眠はこんなに大事なのですね。

まずは睡眠についてよく知ることが、睡眠負債をためこみすぎないための一歩になりそうです。

もっと知りたい方は、友野なおさんの著書『昼間のパフォーマンスを最大にする 正しい眠り方』を読んでみてくださいね。

取材協力:友野なお

株式会社 SEA Trinity 代表取締役
睡眠コンサルタント/産業心理カウンセラー
科学でわかる ねむりの環境・空間ラボ 主宰
北里大学大学院 医療系研究科 産業精神保健学 特別研究生。
順天堂大学 大学院スポーツ健康科学研究科博士前期課程にて睡眠を研究し、 修士号を取得。
日本睡眠学会、日本睡眠環境学会、一般社団法人睡眠改善協議会 正会員。
疲れがとれて朝シャキーンと起きる方法」、 「図解版 やすみかたの教科書」、「朝まで深睡眠 履いて→眠る→朝までぽかぽか、ぐっすり睡眠! 疲れとり足首ウォーマー ナチュラルピンク」など、著書多数。