幼稚園児が驚きの課金額!

ある日の次女が帰宅後に、私が大事なZoom会議をしていた時のことです。

次女が私の顔の前にスマホを持ってきて、「これいい?パスワード入れて!」と言ってくるのですが、話の途中で確認ができないので、「悪いけど今はあなたの用事ができないの。16時半まで待ってね」と伝えました。

ところが、何度追い返しても少し時間が経つと、次女はしつこく私の顔の前にスマホを持ってきます。

何度目かに「あー!もう!」と、確認もせずに、スマホ画面のパスワードを入れて追い返したのです。「ママ、ありがとー!」と意気揚々と去っていった次女。それと同時に手元のスマホが「リーンリーンリーンリーン♪」と4回鳴りました。

一瞬、不思議に思いましたが、会議が終わるまでは確認もできないし、娘の邪魔もなくなったし、まぁいいかと思っていました。

会議が終わり、スマホに来ていたメールを確認しましたが、意味が分からず、3度見返してしまいました。GooglePlayという宛先から全く同じ内容のメールが4通あり、ご注文明細・5連ガチャ・2,440円と書いてあります。

まさか??と思い、次女に聞いてみると「うん。なんかガチャガチャいっぱいでたよ~!」と言っています。

スマホのゲーム画面を確認すると、NEW!と書かれたアバターが20個・・・。間違いなく2,440円のガチャを4回、約1万円の課金をしていたのです。

現金を使わず、画面上で買い物をするのが当たり前の時代を生きる子どもたち

私が確認したのはGoogleパスワードの入力画面のみです。入力と同時に支払いが行われました。

次女には4回も課金した自覚はなく、おそらくですが、オンラインショップのように、複数回のタップや、画面を戻って再びタップすると複数個をかごに入れる処理になるのだと思われます。

色々と調べるうちに、子どものゲーム課金、スマホゲーム課金は親が知らぬ間に行われ、社会問題になっていることが分かりました。

今回のことで、手持ちの現金をすべて失った次女。今後は決済のパスワードを入れる画面より前の画面から確認させてもらうことになりました。スマホゲーム課金自体を禁止することは、今回はしませんでした。

支払いの方法がキャッシュレスになるだけではなく、子どもたちはゲーム中のアイテムといった、形のないものを買う機会のある環境にいます。

現金を支払うこともなく、モノもないという状況では、お金を使っているという感覚がどうしても薄くなりがちですので、使った金額で実際のモノ(例えば本人の好きなお菓子やジュースなど)は何個買えるのか、といった話をして、価値を感じてもらうようにしています。

幼稚園児と言えば、まだお金の価値が分からず、判断ができない年齢のように思えますが、我が家では持っているおこづかいの使い道についてはできる限り本人に任せる方針です。

親の目が届く間に、たくさんの楽しい経験と失敗を通じて、金銭感覚を養ってほしいと考えています。皆さんもお子さんとお金の使い方について、ぜひ話し合ってみてくださいね。

執筆者:森﨑 仁美

キッズ・マネー・ステーション認定講師。8回の転職の末、自分の強みに気づき、無駄な出費をなくして自由に使えるお金を増やすファイナンシャルプランナーとなる。

支出の削減だけではなく、一般社団法人光のみち代表として、その人にあった強みを活かして収入をアップさせる方法も指導している。小4、年長の姉妹のママ。

「見えないお金」が増えている現代社会の子供たち。物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つようにという想いで設立。全国に約300名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。2023年までに2000件以上の講座実績を持つ。公式サイト「キッズ・マネー・ステーション