3:お手伝いで重要な役割を与える

お子さん達が小さかった頃、池江家で当たり前だったルールの一つが毎日必ず「お手伝い」をすることです。

「お手伝いというと食べたものを片付けるとか、買い物に行った時に荷物を持つとかそういったサポートのイメージが強いかと思います。

しかし、そのお手伝いが『家族全員分の食器を洗う』とか『お風呂の掃除をする』とか『みんなの洗濯物をたたむ』とかだったらどうでしょうか。

自分がやらなければみんなに迷惑がかかる、生活が成り立たなくなる、そんな役割を私はお手伝いとして子供たちに与えてきました」

出典(『あきらめない「強い心」をもつために』)

子供なので、やらないときもあったそうです。「それでもいいのです、子供を叱る必要もありません」と池江さん。

「もしもそのお手伝いをサボったら大変なことになります。食器はずっと洗われないままだし、その日のお風呂も入れないし、洗濯ものは部屋に山積みです。

親が代わりにやるのではなく、自分がこうしなければこうなるということを子供に身をもって経験させることが大切です」

出典(『あきらめない「強い心」をもつために』)

家庭は小さな社会。お手伝い子供にとって、社会に参加することです。

「お手伝いは子供たちに社会への参加を実感させ、自主性を育てるという点で大きな意味があったと思います。

家庭はいわば一番小さな社会であり、家族はそのメンバー。メンバーそれぞれが重要な役割をはたさないと社会は健全に動いていかない、それを子供に教えるのが我が家のお手伝いです」

出典(『あきらめない「強い心」をもつために』)



私としては幼児教室の仕事を通じて、楽しい子育て、夢を叶える子育てを知ってもらいたい。それが社会への恩返しでもあり、使命だとも感じています」と池江さん。

完璧な母になる必要はなくて、「あなたのことを応援しているよ」「大好きだよ」という言葉をいっぱいかけてあげること。

子供が「親から愛されている」という気持ちを持てることが大切です。親の愛情は子どもにちゃんと伝わり、信頼関係が築かれていくでしょう。

参考書籍
『あきらめない「強い心」をもつために』(アスコム)

池江 美由紀
EQWELチャイルドアカデミー本八幡教室代表・講師。東京経営短期大学こども教育学科特別講師。3人(長女、長男、次女)の子育てをしながら、幼児教室の講師兼経営者を務める。次女が小学校に上がるころに離婚し、ひとり親で3人を育てる。1995年、子どものための能力開発教室を開校。約30年間、子どもたちの指導に携わってきた。教室に通う子どもの親の子育て相談や指導を数多く行う。また、長年の経験に基づいた講演活動も行う。次女は競泳の池江璃花子選手。

美容ライター。美容誌の編集を経て、ビューティ&ヘルス、フード、ファッション、ナチュラルライフなどについて執筆。美容ブログ『SimpleBeauty』でもコスメ情報を更新中。WebメディアのほかHP、紙媒体も手掛けています。